山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

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川内原発再稼働問題に関する鹿児島県伊藤祐一郎知事のトンデモ発言について、田中俊一規制委員長に質問。

 

○山本太郎君 いよいよ最後でございます、皆さん。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎と申します。
田中原子力規制委員長に質問いたします。十五分しか時間がございません。答弁、簡潔にお願いいたします。
鹿児島県の川内原発再稼働問題について御質問いたします。
鹿児島県の伊藤祐一郎知事、昨年11月7日、川内原発の再稼働を認める記者会見で、今回の制度設計というのは100万年に一回の事故を想定するわけですよね、そして、そのときは100テラベクレル、それを同じ条件で同じような事故が川内に起こったときにはどうなるかというのは、実は5.6テラベクレル、そうすると、炉心から5.5キロのところは毎時5マイクロシーベルトなんですよね、5マイクロシーベルトというのは、20でもって初めて避難ですから、動く必要がないと発言されました。
鹿児島県の伊藤知事、今回の制度設計は100万年に一回の事故を想定していると発言された。この発言の意味、理解できないんですよね。鹿児島県知事ともあろう方がその場の思い付きで適当に言ったとも考えられませんよね。規制委員会、100万年に一度の確率でしか事故起こらないですからというようなことを、根拠のない吹き込み、刷り込み、知事に行ったんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) まず、鹿児島県については、原子力規制委員会の取組とか規制基準の概要等については、川内原発についての許可が下りましたので、現地の検査官事務所、あるいは私どもの、こちらから、東京から出向いて鹿児島県各市町村において御説明をしております。ただ、県知事に対して直接私どもから何かレクチャーをしたとか説明したということはございませんので、今御指摘のことは、そういうことはありません。
ただ、私どもの一つの、今回の基準の指針というか安全目標として、セシウム137の放出量が100テラベクレルを超えるような事故の発生頻度は百万炉年に一回程度を超えないように抑制されるべきという目標を追加して、そういう評価をしております。それに基づいて、様々な川内の重大事故、十九ほど、その中で最悪のケースで5.6テラベクレルぐらいになるという評価をしておりますので、それを知事は引かれたのではないかと思います。
○山本太郎君 なるほど、勘違いということですね、鹿児島県知事の。分かりました。
伊藤知事がおっしゃった炉心から5.5キロのところは毎時5マイクロシーベルト、この発言、これは規制委員会も同じ見解でしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) これは鹿児島県だけに限ったことではなくて、一般的な評価として、OSCAARという評価コードを使ってどれぐらいの全身被曝になるか、それから甲状腺の被曝になるかということで、仮に100テラベクレルの放出があった場合に距離に依存してどうなるか、屋外に何もしないでいた場合にどの程度の被曝になるか、あるいは屋内にいたらどの程度になるか、甲状腺はどの程度になるかという評価をしております。
それを、風向きとかいろいろな条件によって違いますので、一概に常にこうなるということは言えませんけれども、100テラベクレルの値を見て、多分5.6テラベクレルに換算したんだろうと思われる値が5.5ですか、5.5マイクロシーベルト・パー・アワー、そういうことだと思います。
○山本太郎君 今、100テラというお話をされていましたよね。まあ大丈夫です、その先に行きます。
先日の規制庁の説明で、福島第一原発のセシウム137の放出量、1万テラベクレル、それが川内原発では5.6テラベクレル、福島東電原発と同規模の事故が起こったとしても川内原発はセシウム137の放出は5.6テラベクレル。川内原発、100万炉年に一回の重大事故の放出量は福島第一原発の1785分の1、これ少ないような、何かなと思うんですけど、どうしてこんなに少ないんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 新しい規制基準では、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて、地震、津波あるいは電源喪失といった、竜巻等も入りますけれども、そういったものに対して耐えられるような、いわゆるシビアアクシデントが起こらないような対策を求めております。
仮にそういった対策が機能しなくて事故が起こった場合でも、放射能がそのまま外に出ないように、放射能を中に、格納容器が壊れないようにするためのいわゆるフィルターベントとか、PWRですと中に、そういう必要ありません、大きいので、そういったスプレーとかということで、外界に出る放射能の量を非常に減らすようにできておりまして、それで、大体、推定ですけれども、福島第一原発では1万テラベクレル程度だったんですが、一応、環境の汚染とかいろんなことを考えた場合はその100分の1ぐらいには最低限すべきだろうということで、そういうことがある程度担保できるような対策を求めているということでございます。
その結果、その対策に基づいて、いろんなシビアアクシデントのシナリオについていろいろ評価した結果、川内では5.6テラベクレルになったということでございます。
○山本太郎君 東電の福島第一原発事故ですね、同様の事故が起こったとしても、川内原発では、放射性物質、福島東電原発事故の1785分の1しか放出されない、そのために新規制基準があっていろんな手当てをしているんだよと、だから、過酷事故が起こったとしても福島東電原発の1785分の1ぐらいしか放出しないんだぜというようなお話をされたと思うんですよね、そういう手当てをされているからこそ。
お聞きしたいんですけれども、避難計画を立てるときには、このセシウム137は5.6テラベクレル、要は福島の東電原発の1785分の1ということが前提で作られているということですか。ずっとここにいておいていただいてもよさそうな感じですが、行ったり来たりが申し訳ないんで。よろしくお願いします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 避難計画は、そういうことではなくて、全国的にほぼ同様の一律的な評価をしなきゃいけませんので、一応、100テラベクレルですけれども、その前に、基本的に違いますのは、いわゆるエマージェンシーアクションレベル、いろんな状況が、原子炉の状況が変わります。必ずしもその時点で放射能が外に出るような事態ではなくても、今後シビアアクシデントに至る可能性があるような場合や、5キロ圏内、PAZの住民についてはまず避難をしていただくと、それから、その外側の三十キロまでのUPZの方については屋内に退避していただくということが基本になっています。
これは、そういった放射能が出る場合に、非常に半減期の短い希ガスと言われるようなものは、プルームとよく言うんですが、これが、相当短時間ですが、数時間にわたって空気中を漂います。これは、大体、福島の経験からいっても二時間とか三時間で二桁ぐらいすうっと落ちますので、その間は外に出ないで、いわゆる家屋の中あるいはしかるべき避難所を設置しましたのでそういったところに退避していただくということが大事だということで、そういう基本的な方針で災害対策指針を作っております。
○山本太郎君 申し訳ないです、繰り返しになるかもしれませんけれども、避難計画が違うんだと、じゃ、福島東電原発の最初の放出量というものを基盤にして避難計画というものが作られているという理解でいいんですか、それでも違うんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 福島は、先ほども申し上げましたように、1万テラベクレル程度というふうに評価しております。その100分の1程度を、100テラベクレルを、最悪でもその程度に抑えるということであります。
○山本太郎君 ありがとうございます。
最悪の事態を考えない避難計画なんてあるんですかという話をしたいんですよ。100分の1って何なんですかって。実際、福島の東電原発で放出された量を基に避難計画を作らなきゃ、避難計画の体なんて立っていないじゃないですか。実際に事故起こるまで分からないんでしょう、新基準がどれぐらいの機能を果たすかなんて。話聞いていないでしょうけど、今いろいろ話聞かれていて。
最悪の事態を想定されない避難計画に意味があるのかという話をしているんです。今初めて聞かれたと思いますけれども。少なくとも、福島と同じ量の放射性物質が放出されることを前提に避難計画立てるべきじゃないですか。じゃなきゃ、意味ないじゃないですか。二日ぐらいで希ガスが消えるとかどうのこうのと言って、だから、初期被曝の量を甘く見積もっていたりとか、初期被曝の情報を集めようというような行動に移らなかったわけでしょう。余りにも事故の反省がなさ過ぎる。
 それを今、東南海、南海、東海、首都圏直下、いろんな地震が起こると言われている、噴火まで起こるかもしれないという前提に立って、それでも再稼働させるんだというんだったら、最悪の事態想定してくださいよ。当然でしょう。人の命、守る気ありますか。国民の生命、財産を守るためにここの場でいろいろやり取りをしているわけですよね。100分の1の放出量でしか避難計画は立っていないなんていう話はあり得ないことなんですよ。
次、行きます。
田中委員長、以前から、弾道ミサイル、原発を直撃するリスクというのは、規制委員会が規制によって対処すべきものではないとおっしゃっています。間違いないですよね。そこはそこで分かりました。けれども、原発に弾道ミサイル直撃のリスクがあるということはお認めになりますよね。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 弾道ミサイルが原発を直撃する事態というのは、原子力、我々規制の対象外だというふうに認識しておりますので、あるかないかということについてお答えするのは控えさせていただきます。
それから、先ほど、避難計画ですけれども、福島の避難の中で一番大きな犠牲者を出したのは、慌てて避難したということであります。ですから、そういう意味で、基本的に屋内退避というようなことも含めて避難の指針を作って避難計画を作成していただいておりますので、そこの辺も御理解いただければと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。
慌てて逃げたばっかりに被害が広がったと。違うでしょう。SPEEDIという国民の財産でつくった放射能の拡散予測というものがあったのに、あれだけでも十分に指針として、道しるべとして使えたんですよ。風向きがどっちかということ分かるわけですから。正確な数値が分からなくたって、一ベクレルから入れるというの当然でしょう。それが公表されなかったこと、そして、公表しないまでも、自治体にまでしっかりとそれを伝えて逃げる方向性というものを示してあげられなかったということが一番の原因だと。それだけじゃない、とにかく全ての認識が非常に不思議なんです。食べ物の基準も、そしてこの避難に関しても。
ごめんなさい、余りもう、あと四十五秒しかないです。その間に話をしなきゃいけないんです。
もちろん、委員長言われたとおりです。そんなミサイル飛んできたからって、俺たちにどうすることもできないよ、当然です。それを撃ち落とすのは国の役目、自衛隊の役目かもしれない。でも、それが原子力発電所内に着弾した場合は、それ以降のリスクを見積もらなきゃいけないのは皆さんなんじゃないですか。その着弾によってどのような影響が生まれるのかというのを試算しなきゃいけないのは皆さんじゃないですか。どうしてやらないんですか。しているんですか。着弾した場合、どれぐらいの放出量になりますか、教えてください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 結論から申し上げますと、評価はしておりませんし、今後もやるつもりはありません。
ミサイルはいろんな種類がありますので、どういったものが飛んでくるかも分かりませんし、どういう状況になるかということも想定できませんので、やるつもりはありません。
○山本太郎君 終わります。ありがとうございます。

 

 




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