国会活動
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎と申します。
まず、東京電力の廣瀬社長にざっくりと大きく分けて二点お伺いしたいと思います。
まず一点目、事故時、テレビ会議の動画の公開についてです。2013年3月に2回目のテレビ会議の公開をし、その後も順次公開されるはずだったんですけれども、ストップしているんですね、これ。速やかに公開していただけませんか。社長、公開するとお約束ください。
○参考人(東京電力社長・廣瀬直己君) 今御指摘がありましたとおり、現在までに、3月の11日に事故が起こりまして、最初のまず5日間というのを公開させていただきました。それが8月の6日でございます。その後、約一か月分、4月の11日までの分につきまして、これ量が大変、全体で800時間にも及ぶものでございますので、2回に分けて、11月30日と年が明けた25年の1月23日の2回に分けて公開をしておりまして、これは今も公開中でございます。
そうした中で、これはメディアの方々に公開をさせていただいておりますので、メディアの方々の御意見をいただいて、その中から、これ全部800時間ずっと見るというのは大変なことですので、メディアの方々からの御要望のあった27時間37分分についてはホームページに掲載をしております。
その過程の中で、それ以降についてもという話について、私どもは、メディアの方々からこれからまずは見ていただいて、最初の一か月を見ていただいて、その後、御要望に応じてこれから判断をしていきましょうということになって、今現在に至っているという状況でございます。
○山本太郎君 この件に関しましては、準備ができ次第順次公開していきますというような話が当初にあったんですよ、これ。東電会見でも何回もそのことをやり取りされているんです。東電と一般のジャーナリストの方々という間にそういうような話があったんですよ。それが最初の東電の方針だった。でも、いつの間にか、また声がありましたらとか社会的要請があればという話に変わっているんですよね。
4月12日からのまだ公開されていない部分の公開、していただきたいんですよ。約束きっちりと果たしてください。国民の血税が東電のために使われていることを忘れないでいただきたいんです。情報公開をしていただきたいという話なんですね。
何より、2011年3月15日の録画、これ、一番大事なんですよ。すっぽり抜け落ちているんです。これ何とかしてもらえませんか。3月15日、この日だけない。3月14日の24時6分まではある、そこからすっぽりなくて、3月16日の3時18分からまた録画がある、でも、その間は全くないんだって。
3月15日って何の日、吉田調書の重要な部分がある日ですよね。撤退問題のあった日、この日だけすっぽりない。おかしいな、この日だけたまたま録画ができていませんでしたなんて言い訳、通るわけがないと思うんです。何か不都合な記録になっているんでしょうか。東電本店、福一、福二、オフサイトセンター、柏崎の各所をつないだ会議の動画、3月15日の分だけどこも録画が残っておりませんなんていうことは子供でもつかないうそだと思うんです。
百歩譲ったとしても、誰かがメモは取っているし、取れているはずなんですよね。だって、朝日新聞の件だって柏崎からのメモがどうだこうだって話がありましたものね。録画、メモ、とにかく3月15日の記録を出してください。
この記録の公開、委員会でのお取り計らい、委員長、よろしくお願いいたしたいんですけれども。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山本太郎君 ありがとうございます。
質問の二点目なんですけれども、東電福島第一原発の一号機、二号機、排気筒の問題です。
一号機、二号機のすぐ裏、いわゆる山側、高さ120メートルの排気筒が建っている、これベント専用の排気筒です。現在は使われていませんが、大きな問題があります。120メートルの排気筒のほぼ真ん中部分、66六メートルのところに切れ目、変形、破断がある。劣化が浸透している可能性がある。排気筒の根元には超高線量の放射線源があり、近づけません。これ、どうなっていますか。規制庁には報告していますよね。
○参考人(廣瀬直己君) 今御指摘のありましたように、一、二号機の排気筒と申しますここは、いわゆる煙突でございます。ベントの管というのは、煙突の中にあるまた別の管がございます。排気筒は排気筒の役目を果たしております。そしてその排気筒の、煙突ですので筒ですが、それ自身には特段の支障はないというふうに考えています。
その煙突を支えるためのやぐらのような、四隅に柱のある、ちょうど見かけは送電線の鉄塔のようなもので支えているわけでございますけれども、御指摘のように、120メートルある高さのちょうど真ん中辺りに破断があるということを確認しておりまして、2013年の9月18日に確認し、そしてホームページ等々で情報を公開しており、もちろん原子力規制庁にも報告しております。
○山本太郎君 根元、超高線量という話しましたけれども、線源、表面付近、これ25シーベルトなんですって。25シーベルト、ミリじゃないです。線源二の表面付近というのが15シーベルト。7シーベルトで人間死亡というレベルというふうに聞きますよね。これ、とんでもない数値がそこにあると。近づけないんですよ、人が。これ、問題ないんですかね。
お聞きします。本当にこの排気筒、倒れませんかね。もし倒れたとしたら何が起こりますか。簡潔にお願いします。
○参考人(廣瀬直己君) 先ほどのとおり、破断をしているということを確認した後に、それがもし、その破断している部分がなくてもしっかりサポートできるかという解析モデルを使っての耐震解析を行っております。その結果、この太平洋地震と同じ程度の規模の地震が出たとしても問題ないという解析を行っておりますので、私どもとしては今そういう認識でおるところでございます。
○山本太郎君 これ、倒れない、大丈夫だと。じゃ、何でこの排気筒を監視する専任監視員を置いているんですか。大丈夫なら監視員なんて必要ないですものね。
配付資料の一を御覧ください。5ページ以降です。排気筒の破断部分が写真で御覧いただけます。この写真のような破断が5か所。続いて、資料の4ページに戻っていただきます。排気筒の図面、赤い点で表現されている部分、これが破断箇所、図面の青い点は破断の可能性がある部分、三か所あります。この平成25年10月7日の配付資料では破断が5か所、変形箇所が3か所となっていたんですけれども、この前にあった点検の結果では破断が4か所、変形が4か所だったそうです。要は、劣化が進んでいるということなんですよね。前よりも破断の数が増えているということなんです。
これらの点検と点検との間隔、どれぐらいの期間なんですか、それって一々、結果、規制庁に報告されているんですかとお聞きしたいんですけれども、昨日レクで聞いたら、状況に変化があれば規制庁に報告する体制だというようなことを聞いたんですよね。だから、東電が変化がないということにすれば報告しないで済む。変化があろうがなかろうが、報告させる必要あるんじゃないですか。東電の自主性に任せるなら規制庁要らないと思うんですけれども。
これについて、定期的に報告させる必要、あるかないかで、田中委員長、お答えいただけないですか。ああ、どなたでも結構ですよ、分かる方で。
○政府参考人(山田知穂君) 今御指摘をいただきました……(発言する者あり)はい。我々としては、実際としては確認をしております。現地の検査官が確認をしております。我々としては確認をする必要があるというふうには考えております。
○山本太郎君 現地の者が確認しているというお話は、後でまた突っ込ませていただきたいと思います。
続きます。破断、変形などが集中している場所、これ66メートルのところにという話をしましたよね。最大応力発生位置、最大応力発生位置とは何か、そう言われるものがあるんですよね。揺れに対して一番エネルギー掛かる場所ですよ。その部分に破断やいつ破断するか分からないような箇所が存在するという恐ろしいお話でございます。
ふだんであれば、この排気筒、定期的にチェックし、ボルトを締め直すなどの作業が必要です。事故以降は超高線量のため近づくことさえできない。排気筒の劣化が進んでいることを知っている収束作業員の方々、台風や地震があるたびに、倒れるんじゃないか、不安な気持ちになると聞いています。東電は、この排気筒の耐震安全性の評価、先ほど言われましたよね。もう評価していますよ。今社長が自信満々にうなずかれました。その評価、お手盛り評価でございます。既に行っております。
資料の13ページの図面、御覧ください。部材を取り除いた部分、赤い線が引いてあります、図面の中に。この部材を取り除いた状態、すなわち、破断若しくは破断可能性部分の部材がなかったとしても、この部分は元々なかったとしても、これらの排気筒に関する耐震評価が震度6まで耐えられる、震度6強まで耐えられるというのが東電の主張なんです。おいおいおいと、何だその話、余りにもあり得ないだろうと。
IRID、国際廃炉開発機構に技術提案をした方の突っ込み、御意見は次のとおりです。万一、この排気筒が折損して先端部が一号機建屋又は二号機建屋に落下し、使用済燃料プールを破壊した場合は甚大な放射能汚染物質の放出につながる。したがって、仮に崩落するとしても、建屋側、海側じゃなくてヤード側、陸側ですね、山側に落下するようにトラワイヤーを設置することを提案する。そして、この方ですよね、この中では、東電の計算の前提条件には大きなリスクがあると突っ込まれています。続けます。
鉄塔部材の破断や変形は、望遠レンズを用いた写真撮影画像によって判断している。そして、健全と判断した部材は新設時相当の強度を維持しているという前提で評価し、仮定している。しかし、8か所の破断、変形がありながら、隣接する部材は新品同様であるということはあり得ない。言っている意味、分かりますよね。これ、耐えられるかどうかと言っているときに、もう新品仕様で計算しているんですよ。何なんだ、それって。相当程度の劣化を仮定するのが当然である。当たり前のことを突っ込まれています。
また、隣接という条件がなくても、約40年間海岸の気候条件にさらされているのであるから、相当の劣化を想定すべきであると。破断箇所も変形箇所も、接続部の特別役物部材との接合プレートの境界部分できれいに破断している。原因は腐食進行による断面欠損と推定されると言っています。写真でも赤さびが流れている様子がうかがえると。現行の確認計算は極めて危ういと考えざるを得ないというふうに言われています。
皆さんの資料にあった排気筒の破断部分の写真、これは平成25年9月の写真です。それ以降、排気筒の細部についての写真、東電、出していないんですよね。現在も定点での撮影を継続して行っていること、本店での記者会見で認めております。でも、出していません。
規制庁に質問します。
規制庁は、平成25年9月以降、新しい定点写真見ましたかというふうに質問したら、確認していると先ほど質問で言われましたよね。これ恐らく、6月に規制庁の現地の調査官が確認したということだと思うんです。これは、今年の1月に東電が調査した結果、写真を確認したという話なんですよね。おかしくないですかって、定期的に撮っているものを、どうして六か月も前の写真撮っているんだよって。直近の写真、いつ見たんですか、お聞きします、規制庁。直近の写真、一番近い、いつのやつを確認しましたか。
○政府参考人(山田知穂君) 東京電力による望遠カメラによる写真というのは1月の13日から16日にかけて撮られているということでございまして、私どもの現地の保安検査官もその写真を確認をしたということでございます。
○山本太郎君 おかしいじゃないですか。何を監視しているんですか。規制庁、監視しているんでしょう。監視できていないじゃないですか。1月のものを見てどうするんですか。1月のものを6月に確認しましたって。倒れるか倒れないか分からないって。しかも、とんでもないお手盛り評価までしているんですよ、東電。これ倒れたら終わりですよ。一号機にそれ突っ込んだらどうなります、二号機に。むちゃくちゃな話ですよ。いいかげんにしてください。
この写真、直近の写真、公開を求めます。それだけじゃなく、排気筒上部の1月の測定値、これは問題がないといってその数値さえも公開されなかった。
写真の公開と、そのときの測定値の公開を委員会でお取り計らいいただけませんか。委員長、よろしくお願いいたします。
○委員長(櫻井充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○山本太郎君 収束の仕方も分からない、汚染水は止まらない、排気筒が倒れるのも時間の問題かもしれない。しかも、それが一号機、二号機の建屋に直撃する可能性がある。世界で一番脆弱な核施設があるこの地域に、人を戻すのに避難計画もない。このような避難計画が一番必要とする場所、福島の復興再生特別措置法で人々を帰そうとする地域ではないですか。この地域の避難計画、いつできるんですか。社長、東電福島原発の状況を見て、今、避難計画もなくこの周辺地域に人を帰せる状態にあるんですか、御自身のサイトが。
帰して大丈夫なのか、大丈夫じゃないのか、避難計画要るのか、要らないのか、その一点だけ聞かせてください。長い答えは要らないです。
○参考人(廣瀬直己君) 当然、その帰還に向けて、私ども間違いのないようにしっかりとサイトを、福島第一を管理してまいりたいと思いますし、廃炉、廃止措置、汚染水対策も進めてまいりたいというふうに思っています。
○山本太郎君 お忙しい中ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。
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