山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

[2014.3.13Part.1] 山本太郎 内閣委員会にて  被曝問題・アナンドグローバー勧告に関する質疑

[2014.3.13Part.2]

[2014.3.13Part.3] 

質疑中に使われたフリップ画像
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○山本太郎君 政党要件は満たしておりませんが、新党今はひとり、山本太郎です。
よろしくお願いします。
我が国は一九五六年より国連に加盟していますよね。国際社会の一員として、我が国ができる範囲で国連での責務を果たすということは、これはとても重要なことだと思うんです。先日、国連の特別委員会で、国連北朝鮮人権調査委員会、この中で、日本人等の拉致を人道に対する罪に当たるという報告書を公表したことについて、安倍総理、三月三日の予算委員会で、国連の特別委員会の調査報告が出たことは、世界が共通の認識を持つに至ったということであり、北朝鮮に対して大きなプレッシャーになっているのではないかと述べました。
国際法上の人道に対する罪というものに国連が勧告を出した。国連からの勧告を受けた北朝鮮もこれを受け止め、改める必要があるというのは当然のことだと思います。国連の勧告というものはそれほど重要で大変重たいものだと私は考えますが、官房長官もそう思われませんか。

○国務大臣(菅義偉君) そのとおりだというふうに思います。特に、我が国としては、御指摘の北朝鮮における人権に関する調査委員会による最終報告書を歓迎するとともに、同報告書による勧告を真摯に受け止めているところであります。

○山本太郎君 ありがとうございます。
国連から与えられた勧告に耳を傾け、そして改善する努力を見せてこそ国際社会の一員として迎えられる、当然のことだと思います。ありがとうございます。
ところで、国連の重要な人権条約の一つであります社会権規約、我が国も当然批准しておりますよね。日本国憲法九十八条二項で定められているとおり、日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを遵守するということで、官房長官、よろしいでしょうか。

○国務大臣(菅義偉君) 国際社会における法の支配の確立を外交政策の柱の一つとして位置付けておる我が国でありますから、御指摘の社会権規約を始めとする条約及び国際慣習法が求める義務を遵守することは当然のことであるというふうに考えます。

○山本太郎君 ありがとうございます。
こちら、フリップになるんですけれども、(資料提示)この社会権規約、この社会権規約というのを僕最近知ったんですね、情けない話ですけれども。この社会権規約の十二条第一項におきまして、「すべての者が到達可能な最高水準の身体及び精神の健康を享受する権利を有すること」、これ、いわゆる健康権が認められているんですよね。この権利、日本ではきちんと守られていると思われますか。

○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
今議員からお示しのありました社会権規約でございますけれども、そもそも各締約国は立法措置などの適切な方法によりましてこの規約において求められる権利の実現を漸進的に達成するための行動を取ることが求められていると、このように承知をしております。
とりわけ、今ございました御指摘の健康権でございますけれども、具体的な措置としましては、幼児の死亡率を低下させるための対策、あるいは伝染病などの疾病の予防、それから治療及び抑圧、制圧ということでしょうけど、制圧などが示されておりまして、我が国におきましては、具体的なことを申しますと、例えば新生児あるいは乳児の死亡率、こういったものは世界一低いという状況にありますし、また、御存じのように、平均寿命はもとより健康寿命におきましては世界最長を達成するなど、その達成もできていると思いますし、またその努力も日々重ねているということが言えると思います。
いずれにしましても、国民の皆様が受けていただきます健康の水準が更に向上するように努力をしてまいりたいと考えます。
○山本太郎君 では、この健康権、これからもきっちりと、しっかりと守っていくと。世界のトップ狙っていくぞというぐらいの勢いだという感じなんですかね、菅官房長官、短い受け答えで立ったり座ったりさせて申し訳ございません、よろしくお願いします。

○国務大臣(菅義偉君) 当然そのように努めていきたいと思います。

○山本太郎君 ありがとうございます。
しかし、どうやら国連から見たら、世界から見たら、この社会権規約十二条一項、「すべての者が到達可能な最高水準の身体及び精神の健康を享受する権利を有することを認める。」、これが達成された社会かどうかというところで、日本は守られていないんじゃないのという見方もあるようなんですね。
国連人権理事会の特別報告者でありますアナンド・グローバーさん、二〇一二年十一月に来日されまして、調査の上、二〇一三年五月に国連人権理事会として日本政府に勧告をしたことを御存じだと思います、皆さん。このアナンド・グローバーさん、別に訳の分からない外国人が勝手に調査をして個人的な見解を適当に報告して帰っていったというわけじゃないんですよね。国連人権理事会の特別報告者という立場で来られた。これ、どのような立ち位置なのかというのを、このように、もう皆さん重々御存じだと思うんですけれども、フリップを作ってきたんですね。余計なお世話かもしれませんけれども、少しお付き合いください。一番上に総会がありますね。総会がありまして、その下に人権理事会があるよ、人権理事会から任命された人が特別報告者という存在なんだよということなんです。
話は続けるんですけれども、この国連人権理事会特別報告者、これ国連広報センター、広報センターに聞きましたところ、どういう立場なのかということを聞いたんですね。国連人権理事会により任命された個人の独立専門家で、特定の国における人権状況やテーマ別の人権状況について調査、監視、公表を行うと、そういった役割で、もっと言えば、テーマ別で、例えば拷問であったり、子供であったり、テロ対策、女性への暴力、教育、教育に関する権利、特別に調査をし、報告をする。国連の人権理事会の下に置かれて、国際社会の誰もが認める専門家、そういう権威ある立場だと。これが国連人権理事会特別報告者という存在なんですね。
どんな方なのか、少し興味が湧きましたか。こういうお顔をされた方なんです。済みません、フリップ何枚作ってんねやという話になるんですけれども、この方なんですね。このアナンド・グローバーさん、健康を享受する権利に関する特別報告者として二〇〇八年に任命されたインド人です。インドの方、健康問題専門の弁護士さんです。
このアナンド・グローバーさんが報告されたことをざっくり説明すると、福島の東電原発事故による影響を受けた人々が社会権規約と照らし合わせて人間らしい扱いを受けているのかどうか、この方は調査されたんですね。そのグローバー勧告、報告書、官房長官は目を通されましたか。

○国務大臣(菅義偉君) このグローバー特別報告者が来日をし、そしてそのことに基づいて報告書を提出したことは、私は承知をしています。ただ、全体に目を通したわけではありませんけれども、報告書に記載をされた勧告について関係省庁がそれぞれ連携をしながら回答したということは承知しています。

○山本太郎君 ありがとうございます。
その中で一番核となるのが、年間一ミリ以上の地域に居住し、被曝されている方々に対して健康管理調査を実施すること、また希望者には全員、福島県民でない方々にも健康調査が必要ではないか、また甲状腺のみならず血液、尿も検査すべきだと勧告で言っているんですよね。
今発言の中にありました年間一ミリという単位なんですけれども、これは放射線業務従事者ではない一般人が許容できるとされる被曝量、これが年間一ミリというところから始まっているんですよね。
アナンド・グローバーさん、報告書の七十七項の(b)、こちらです。健康管理調査は、年一ミリシーベルト以上の全ての地域に居住する人々に対し実施されるべきであると勧告されております。これに対して政府はどう対応するつもりなんでしょうか。よろしくお願いします。

○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。
今般の原発事故に係る住民の方々の健康管理は、医学の専門家の御意見を聞きつつ進めることが重要だというふうに考えております。
福島県内におきましては、今御紹介ありましたように、追加被曝線量が一ミリシーベルト以上であるかないかにかかわらず、全ての県民を対象とした県民健康管理調査において健康管理が実施をされております。
一方、県外につきましては、これも同じ国連の関係機関でありますけれども、WHOでありますとか、国連科学委員会、UNSCEARにおきましては、がんなどの健康影響の増加が認められる見込みはないというような評価は一方ではいただいております。
また、福島県の近隣県におきましては、県が設置をいたしました有識者会議でも科学的には特段の健康調査は必要ないとの結論が出ているものと承知をしておりますが、国として改めて住民の被曝線量を正確に把握するため、平成二十六年度予算におきまして、福島県外の汚染状況重点調査地域におきまして、空間線量からの被曝線量の推計ではなく、個人線量計を配布をいたしまして、個人個人のレベルで外部被曝線量を正確に把握する予定としております。

○山本太郎君 まあ反論したいところはたくさんあるんですけれども、この先にも聞かなきゃいけないことがたくさんあるので、とにかく福島県内だけではなく、それ以外の地域にもその健康調査広げた方がいいよね、やりたいと手を挙げる人に対しては全てに反応できるような状況をつくった方がいいよねというお話なんですけれども、いろいろと御説明ありがとうございました。
もう一度、話は戻りますね。
年間一ミリって何なんですかという話なんですけれども、我が国で一九九九年に起こりましたジェー・シー・オーの東海事業所における臨界事故。これ、フリップ、あっ、失礼しました。(発言する者あり)大丈夫ですよね。どきどきさせないでください。オリンピックのことを言っちゃったかなと思って。済みません、大丈夫ですね。はい、もちろんです。戻ります。一九九九年に起こったジェー・シー・オーの東海事業所における臨界事故。このときに、原子力安全委員会、そして健康管理検討委員会が出した報告書によりますと、このように書かれております。
健康に関する一般的な助言に資するための健康診断については、公衆の線量当量限度、自然放射線の地域差等を考慮し、評価された線量が一ミリシーベルトを超える者で、かつ健康診断を希望する者を対象とすることが適当である。また、評価された線量が一ミリシーベルト以下であっても、避難要請区域内の住民については、行政的に避難要請が行われたことを鑑み、希望者を対象範囲とすることが望ましい
少しちょっと長い文章でしたけど、言ってみれば、言ってみればというよりも、ここに書かれてあることは、一ミリということがキーワードになっているということなんですよね。
この年間一ミリ、以前我が国で起こった、ほかにどんなことがある、原子力関係。原子力じゃなくてもありましたよね。原爆投下されました。もっともっと時を遡って、原子爆弾が投下された後、原爆症認定制度という中で医療特別手当を受けられる人、これ爆心地から三・五キロまでですよね。この三・五キロでの被爆というのは年間一ミリとされていますよね。以前あった原子力の事故、そして、原爆症の認定制度の中での医療特別手当、爆心地から三・五キロまで年間一ミリ、全て一ミリということがキーワードになっている。
話は戻ります。
国連人権理事会の健康に関する特別報告者であるアナンド・グローバー氏が来られて、このようなことを述べています。国連特別報告者は、日本政府に対し、放射線量に関連する政策、情報提供に関し、以下の勧告を実施するように要請する、避難区域及び放射線の被曝量の限度に関する国家の計画を最新の科学的証拠に基づき、リスク対経済効果の立場ではなく、人権を基礎に置いて策定し、かつ年間被曝線量を一ミリシーベルト以下に低減することとあります。
そこで、官房長官にお聞きする前に、またまたフリップの登場です。こちらです。
このフリップのとおり、二〇一三年九月のオリンピック招致プレゼンテーション、安倍総理が、健康問題については、今までも、現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束いたします、さらに、完全に問題のないようにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、さらに着手しております、実行していく、そのことをはっきりとお約束を申し上げたいと思いますとおっしゃいました。
そして、以前の内閣委員会で私が質問をいたしました。菅官房長官に対して、菅官房長官、この安倍総理のお約束、政府として責任を持って実行されますか、そのように私が菅官房長官にお聞きしたところ、菅官房長官は男らしくこのように答えてくださいました。総理の約束は政府の約束でありますから、そこはもちろんしっかりと責任を持って対応するのは当然のことであります
この答弁、今も変わりはございませんでしょうか。

○国務大臣(菅義偉君) 当然そのとおりであります。

○山本太郎君 あのときの答弁を聞いたまんま男らしい感じで、本当にうれしい限りです。
そして、またまたこのフリップに戻るんですけれども、とにかく菅官房長官、ジェー・シー・オーの被曝事故、そして原爆症認定制度、そしてアナンド・グローバーさん、勧告を出されました。全てこれ、つながりがあるのは一ミリシーベルトを基準にしているということですよね。
本当に、総理がおっしゃったとおり、この言葉ですよね。健康問題については今までも現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束します。さらに、完全の問題のないようにするために、抜本解決に向けたプログラム、私が責任を持って決定し、更に着手しております、実行していくというのなら、原発事故、被曝線量一ミリシーベルト以上の地域に居住する人々の健康管理調査、政府はしっかりと責任を持って対応するべきではないでしょうか。菅官房長官、いかがお考えでしょうか。

○政府参考人(塚原太郎君) 一般環境中の放射線量に関する健康管理につきましては環境省の方で担当させていただいておりますので、答弁させていただきたいと思いますけれども。
人権委員会のグローバー氏からこのような提案がされていると、報告がされているということは承知しておりますけれども、先ほどるる御答弁申し上げましたように、内外の専門家等々、医学の専門家等々の御意見を聞きながら健康管理はきちっとやっていきたいというように考えておりますので、繰り返しになりますけれども、科学的な根拠に基づいて住民の健康管理は進めてまいりたいと、積極的に対応してまいりたいというふうに考えております。

○山本太郎君 なるほど。科学的な根拠に基づきというお話でしたけれども、じゃ、このアナンド・グローバーさんの言われていることは科学的根拠には基づいていないという御見解でよろしいんですか。

○政府参考人(塚原太郎君) あくまでも人権の専門家というふうに承知をしておりますので、科学的な根拠に基づいていないとは申しませんけれども、国連の放射線に関する科学委員会ですとか、別のいろんなところでの議論もありますので、そういったようなところを踏まえて、総合的に対応を検討していきたいというように考えております。

○山本太郎君 では、一ミリという基準に対して、余り乗り気ではないと。乗り気ではないというか、ちょっと乗れないというお話ですよね。
では、じゃ、幾つからが大丈夫だという話になるんですかね。アナンド・グローバーは一ミリという話をされています。じゃ、環境省としては、国としては幾つからオーケーなんですか。

○政府参考人(塚原太郎君) 放射線と健康の関係につきましては、これまでの医学的な知見等々踏まえますと、一般的には百ミリシーベルト以上の被曝を受けたときに一定の健康影響が検出できるというふうなことが言われております。
したがいまして、医学的な知見からいいますと、一つの線は百ミリシーベルトということになろうかと思いますけれども、政策を、被曝防護という観点からいきますと、いろんなレベルでの考え方というのがありますので、恐らく一ミリシーベルトというのも一つの考えだろうと思いますけれども、健康管理につきましては、その辺も踏まえまして専門家の御意見もお聞きしながら企画立案をしていきたいというように考えております。

○山本太郎君 これやっていると多分朝まで掛かりそうなので、その先に進ませていただきたいと思います。
続いてのフリップ、こちらです。グローバー勧告七十七項の(e)は、子供の健康調査は甲状腺に限らず実施し、血液、尿検査を含む全ての健康影響に関する調査に拡大することというものになっております。これに対する政府の対応、いかがでしょうか。

○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。
放射線によります甲状腺の影響につきましては、福島県が実施をしております健康管理調査におきまして、事故時十八歳以下であったお子様三十六万人を対象に実施をされております。
この検査におきましては、エコーにおけます一次検査を行いまして、必要と認められた場合には、二次検査において血液検査でありますとか、尿検査も含む精密検査が実施をされております。
また、警戒区域から避難された方々、あるいは当初四か月間の外部被曝線量を測った結果、相当程度の被曝のあるというような方につきましては、血液分画の検査なども実施をされておりますので、甲状腺だけの検査をしているわけではなく、必要に応じて血液検査、あるいは尿検査がされているということで御理解をいただければと思います。

○山本太郎君 今の話を何となく聞いていると、じゃ、甲状腺もやって尿も血液もやられているんだねという雰囲気になるんですけれども、そうじゃないですよね。甲状腺で何か異常が出た、次のステップに進む、二次検査でやっと違うものも入ってくるということですよね。だから、途中途中で、どうして最初に全てをやらないのかという話なんですよね、甲状腺も尿も血液も。最初にやれば、それだけ守備範囲が広くなるわけじゃないですか。どんな病気が出てくるかということがはっきり分かる。どうして少しずつしか前に進まそうとしないのか、何か不都合でもあるんですか。

○政府参考人(塚原太郎君) 御答弁が少し舌足らずであったと思いますが、直接、福島県におきまして原子力災害の関係で実施をしております検査というのは、甲状腺の検査とそれから今申し上げました一部の血液、あるいは尿検査でございますけれども、そもそも一般的な健康管理施策、厚労省さんが担当しております四十歳以上の一般の健康診断とか、そういうものも実施をされておりますので、そういうデータも合わせていただきながら、全体的な健康管理、健康状況の把握というものを一元的にやっていくということになっておりますので、決してそれだけ、血液検査あるいは尿検査が、私が申し上げましただけがされているということではなく、広く一般的に子供の学校で行われているような健診でありますとか、そういうところの検査も十分活用をさせていただいて、全体的な健康管理に努めていくというようなことで考えて実施をされておられます。

○山本太郎君 一年に一回の元々予定されていた健康診断がどうしたこうしたという話をしているわけじゃないんですよ。事故からの影響を調べるための調査をすべきだという話なんですよね。尿検査は、甲状腺の一次が終わってから、二次に行く人に対して行われていますよね、例えば尿だったりとかするってことは、尿という部分においては。そのほかのことはどうして、最初にどうしてやらないのかという話を言いたいんです。全て最初にやればいいじゃないかって、何か不都合でもあるんですかという話なんですよね、やりづらいとかあるんですか。

○政府参考人(塚原太郎君) この福島県の県民健康管理調査は、発災直後に福島県におきまして専門家を集めた委員会を開いて、そちらの方でこれまでの国連科学委員会の知見でありますとか、広島、長崎のデータ、あるいはチェルノブイリの医学的知見というものを総合的に判断して、必要な検査を選んで、それで今実施をされているというところでございますので、必要な検査を今、必要な対応をされているというふうに認識をしております。

○山本太郎君 二〇一一年七月二十四日に福島県民健康管理の検討委員会で委員の方々が言っているんですよね。ホール・ボディー・カウンターだけじゃなくて、ほかもやった方がいいんじゃないのって。要はホール・ボディー・カウンター重いから、台数も限られているから、いろんなところに持っていけないよねって、すぐには。だったら、持っていけないところに対して、尿検査をやったりだとか血液をやったりだとかというような検査の仕方でいろいろデータを取っていくというような意見も二〇一一年の時点では出ているんですよね。最初の時点で、どうして、これちょっとホール・ボディーの話に今変わっちゃいましたけれども、はい、どうぞ。あっ、僕じゃない、済みません、委員長でした、指名するのは。

○政府参考人(塚原太郎君) ただいまホール・ボディー・カウンターの検査につきまして、要するに内部被曝を尿でも、尿とか血液でもやったらどうかという、そういうような御質問だと理解をいたしましたけれども、これも、発災後なるべく正確にということがありまして、ホール・ボディー・カウンターとそれから尿検査、尿で放射線量を測るというようなものを試験的にやってみまして、やはりホール・ボディー・カウンターで検査をするというのが正確性、いろんな意味から適切じゃないかという評価があって、内部被曝についてはホール・ボディー・カウンターで実施をしていこうということでありまして、重いから検査が大変じゃないかというような御意見がありましたので、福島県が持っておりますホール・ボディー・カウンターの装置は全部車に搭載してありまして、福島県のみならず、福島県から県外に被災している方も含めて機動的な検査をされておりますので、非常に使い勝手が悪いとかという問題は克服しつつあるというふうに御理解をいただければと思います。

○山本太郎君 機動的なのであるならば、もう福島県民の調査終わっていると思うんですけどね、ホール・ボディー・カウンターにおいて。とにかく、台数も限られているという部分もあるから回りづらいという部分もあると思うんです。
それだけじゃなくて、やっぱり血液検査、尿検査、もちろんそのホール・ボディー・カウンターという部分に含めても、とにかく希望者には全てそれが受けられるというふうな状況にしていただきたいと。例えば尿検査、一日に何回も取るからなかなか大変だろうという話もあるかもしれないけど、それを希望されている方ならば、それは苦にならないはずですよね、例えば尿検査においては。
それとか、とにかく、一ミリ以上、一ミリということを基準にというのは、昔日本で事故があったときもそれ以降もずうっと踏襲してきたことじゃないですか。原爆のときもそうだった、ジェー・シー・オーのときもそうだった。
元々被曝限度というのは一ミリというふうに考えていた、公衆の被曝というのを一ミリということを決めていたという部分があるんだから、その範囲で、それ以上の線量のところにいらっしゃる方々、年間一ミリ以上の被曝される方というのには、もちろんそれぞれに権利がありますよね、だって事故起こしたの東電なんですもん。それ責任取るというのは僕もちろん必要あると思うんですよね。その事故によって今も、だって止まっていないじゃないですか。漏れ続けていますよね、海にも流れ続けていますよね。
ホール・ボディー・カウンターだけでどうして駄目かといったら、ホール・ボディー・カウンターで発見できるものなんて限られているじゃないですか。ストロンチウム見付かりますか。尿検査しないと駄目でしょう。海に垂れ流されている汚染水は。ストロンチウム、トリチウム、いろんなもの混ざったような魚が生態濃縮していって、台所の上に上がったりとかする可能性あるわけですよね。だとしたら、広い範囲でもっとやっていかないと、この先どうなるか分からないですよね。今やらないと駄目なんだというところにあると思うんですよ、この状況というのは。
済みません、ちょっとテンション上がってしまいましたね。

○委員長(水岡俊一君) 質問ですか。

○山本太郎君 今のですか。何かお言葉があるなら。お言葉があるならというのも何ですが、何か。

○委員長(水岡俊一君) 塚原環境保健部長、時間が来ておりますので、短めに。

○政府参考人(塚原太郎君) ホール・ボディー・カウンターも、これまで三年間の間に約二十万近くの方、機動的に県の方で御尽力いただきまして実施をされております。一番その、預託線量といいまして、内部被曝の向こう五十年間の被曝線量が最大で、一番多かった方で三ミリシーベルトということで、ほとんどの方は一ミリシーベルト未満ということが分かっておりますので、そういうデータもあるということは御理解をいただきたいというふうに思っています。

○山本太郎君 それはホール・ボディーでセシウムだけを測った場合の話ですよね。
とにかく、二十ミリを下回ったら帰還させるということには一生懸命なんですけれども、一ミリシーベルト以下に、一ミリシーベルト以下を実現させるということに関しては余り力が入っていないように思うんです。
とにかく、子供たち、未来の納税者……

○委員長(水岡俊一君) 山本委員、もう時間来ていますから。

○山本太郎君 有権者を守るためにも、是非お願いします。
済みません、ありがとうございました。




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