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国会活動

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18.7.17総理

 

○山本太郎君
自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、お聞きいたします。

 

カジノへの懸念の一つ、これがマネーロンダリングだったりとか暴力団の資金源になる可能性、こういうことが言われると思います。

資料の①と②、これまでの国会におけるカジノへの暴力団排除に万全を尽くすとの総理の御発言を集めました。

 

資料①

資料①

資料②

資料②

 

その監視強化をつかさどるカジノ管理委員会についても言及されています。

これは、総理の御発言では、何ですかね、総理の御発言にもあるとおり、本法案の法文上にも、暴力団員等を排除する部分というのは、カジノ事業を行うIR事業者、主要株主、契約先、従業員、施設の供用事業者、カジノ関連機器の製造、輸入、販売、修理業者、カジノ施設への入場者、滞在者に至るまで、暴力団を排除することが定められているんですけれども、一つ懸念があるんです。

 

ここは総理に短くお答えいただけると助かるんですが、暴力団そのものではなく、暴力団とつながりがある、そのような人もしっかりとチェックして、もしもまずい場合はしっかりと取り締まっていただけるということでよろしいんでしょうか、総理。

 

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
この犯罪の発生の予防その他カジノ施設等における秩序の維持を図る観点から、カジノ施設の利用が不適切であると認められる者について、カジノ施設の利用の禁止、制限の措置を講ずることを義務付けることとしておりますので、そういう対象となる者であれば、それは禁止することができるということでございます。

 

○山本太郎君
済みません、これ、前に振っていなかったのでちょっと戸惑わせちゃったところがあるのかなと思うんですけれども。

暴力団関係者のみじゃなく、そことつながりがあって、何かその裏に何かあったりとかする場合にもしっかりと対処をしていただけるというような、法文上はそのような取決めになっているとは思うんですが、カジノ管理委員会を任命するのは総理大臣です。その任命者である総理御自身にも廉潔性、求められると思います。

 

カジノ管理委員会のメンバーにも廉潔性が求められるように、その任命者である総理大臣にも廉潔性が求められるのではないかと思うんですけれども、総理御自身は、暴力団又はそれら勢力とつながりがある人物とのお付き合い、若しくは関係、仕事を発注などしたことありますか。

 

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
それは全くございません。

 

○山本太郎君
今ちまたで少し話題になっていることについて調べてみたんですけれども、1999年4月18日告示、4月25日投開票、総理のお膝元、山口県で行われた下関市長選挙、この選挙が終わった後、総理の身の回りで様々な物騒な事件が起こったといいます。

 

資料の③、2000年6月28日、毎日新聞西部夕刊、赤いライン部分を読みます。

 

資料③

資料③

 

安倍晋三衆議院議員、「今度は事務所被害」、「窓割られ火炎瓶?」。

28日午前9時頃、山口県下関市、安倍晋三衆議院議員の後援会事務所の窓ガラスが割られ、事務所の屋内外に火炎瓶のようなものが1本ずつ計二本置かれているのを、出勤してきた職員が発見し110番通報。

 

17日未明には、安倍議員の自宅車庫の車2台が火炎瓶のようなもので焼かれておりと続いています。

 

このほかにも、総理に関連する建物に火炎瓶が投げられる事件が何件も起こった。

これについて4名が逮捕され、裁判が終わり、判決へという話なんですけれども、資料の④の1、このときの判決書、それが裁判があって判決が出ましたと。このときの判決書は裁判所のホームページでも御覧いただけます。

 

資料④-1

資料④-1

 

資料の④の2、火炎瓶事件で逮捕された方々の判決文。

 

資料④-2

資料④-2

 

「被告人Aは、指定暴力団D組長、同Bは、同Aと親交を結ぶ者、同Cは、上記D組副組長であるが、被告人3名は、E及びFと共謀の上、同Bが恨みを抱いていた衆議院議員Gの後援会事務所あるいはG方に火炎びんを投げ入れてこれらに放火しようと企て、」とあります。

 

つまり、指定暴力団D組長のAさん、この方のお友達Bさんが衆議院議員Gさんに恨みを持った。衆議院議員Gさんって、総理のことなんですね。

 

資料の④の3、再び判決文。「被告人BがG議員に対し、怨恨を持つに至った経緯」。

 

資料④-3

資料④-3

 

「被告人Bは、G議員の地元秘書でかねてから交際していたWに対し、平成11年に行われた下関市長選挙で自派と対立するX候補を当選させないように活動して貢献したと主張」「金員の支払いを要求し、300万円の提供を受けた。」というような内容が書かれているんですね。

 

続いて、資料の④の4、「被告人Bは、」「下関市長選でX候補をG議員側から頼まれて当選させないよう活動したのに、G議員の秘書にはめられて警察に逮捕された、決まっていた仕事も流れてしまった、その点の補償もさせる、許せんなどと恨み言を言っていた。」。これ御紹介したのは、私が作文したわけではなく、判決書なんですね、判決文。最高裁に持ってきていただきました。

 

資料④-4

資料④-4

 

これ読んで、シンプルに一番の問題は何なのかなと考えると、

暴力団とつながりのある人物に対して選挙妨害の仕事を依頼したのがG議員側という話なんですよ。

廉潔性(れんけつせい)、カジノ管理委員会に求められる廉潔性、これ辞書で引くと、心が清く、私欲がなく、行いが正しいという意味。

 

そことは懸け離れた感覚、選挙妨害を発注するような人間が廉潔性を求められる管理委員会の任命者で、クリーンなカジノを目指すなど、言っている意味分からないんですけどという話なんですね。

 

これらが事実ならば、まあ事実ならばというよりも、もうこれ既に判決書に書かれている話ですから、これ、カジノ自体をやめるか、総理が辞めるか、まずこれどっちか決めていただかなければ、話、前に進まないと思うんですけれども、総理、いかがでしょう。

 

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
これ、今委員が例として挙げられた件でございますが、いずれにせよ、この件は有罪判決が下っているわけでありまして、被疑者は処罰されたものでありまして、私どもはこれ被害者でございます。

 

そして、資料の④を読んでおられましたが、それは、この有罪判決が下った人物、この下った人物は恐喝をして、これは私どもだけではなくて、様々なそういう過去も指摘されているわけでございますが、その人物がこう言っていたということを紹介をしていただいたんだろうと思うわけでございまして、

私は一切こうした恐喝には屈しなかった中において、先方が、私が寝ている、これ車庫という御指摘がございましたが、私の家自体に、私も妻も寝ていた家屋に火炎瓶を投げ入れたわけでございまして、投げ入れさせたわけでありまして、暴力団に依頼をしてそういう行為をさせたわけでありまして、そういう向こう側からの言わば恐喝、ゆすりに私は一切屈しなかったからこのようなことが何回か起こったわけでございますが、幸い、この首謀者も捕まり、これは判決が下り、処罰がなされたということだろうと思うわけでございまして、これはむしろ私が関わりがあるということでは全くなくて、私は一切の関わりを断ってきた中において発生した事件であるわけでございます。

そして、既に判決が下り、本人は処罰をされているということでございます。

 

○山本太郎君
判決が下り、処罰が下された、我らは被害者であると、確かにそういう判決です。その方向性で裁判につながっていった話だと思うんですけれども、私が話しているのはその前の話なんです。

 

自分たちが応援している陣営、これが有利になるために相手陣営に対して選挙妨害をするように発注をしたと。

その発注したことに対する見返りが少ないじゃないか、約束が違うじゃないかということで恐らくこの方は犯行に及ばれている、

犯行に及んだというような流れになっているんですね。

 

だから、私たちは被害者であるという以前の問題で、暴力団員とつながりのあるような人間に対して民主主義の根底をひっくり返すような選挙妨害、これを発注するということに対して、大問題であると。当然じゃないですか、これ。

 

当たり前ですよ。そのような仕事、言わば汚れ仕事を堂々と発注できるような人間がこの国の総理であり、そして、このばくちを解禁するということにおいて、それをしっかりと、暴力団員等が関わらないようにするねということの監視役、その総元締であるカジノ監視委員会を任命する立場にあるなんて笑い話でしかないですよ。

 

現実なんですから悲劇でしかないですね。

 

過去の新聞記事、地方版に至るまで数か月掛かって調べました。この記事に関して、これまで総理や総理の事務所はほとんどはっきりとした声明を出していない。

捜査中につきコメントを控える、公判中につきコメントを控える、コメントなし、判決後も、うやむやになってしまっている。

今、どちらかというと初めて総理側からの、しっかりとした御本人からの御答弁をお聞かせいただいたと思うんですね。

 

まあ、暴力団員とつながる、つながりがある人物に選挙妨害を依頼したのが総理なのか、安倍晋三事務所だったのか、それ自体を否定するのか、これに関しては今日は一度横に置かせていただこうかなと思います。

 

なぜならば、緊急性が高い案件、災害対応について総理にお願いしたいからです。もし災害対応について快いお答えがいただけなければもう一度この話に戻ってもいいんですけれども、話を進めたいと思います。

 

この連休、私も被災地を訪れました。

 

急なダムの大放流で人々が亡くなり、町が濁流に飲み込まれた愛媛県西予市野村、避難所にもお邪魔をいたしました。

要望がある前にニーズを予測、積極的に支援、これがプッシュ型支援だと。私が訪れた被災地に限っては、物資は入ってきていると報告を受けました。ここに限ってプッシュ型支援の効果は一定あったのではないかなと考えてもいいと思います。

 

総理、プッシュ型支援、ありがとうございました。

 

資料の⑤の上の写真にあるのがスポット型クーラー。

 

資料⑤

資料⑤

 

私が訪れた中学校体育館の避難所では、これが十台入っていました。

これはプッシュ型支援の効果だと思います。総理、ありがとうございます。

 

消防庁は、熱中症予防を喚起するためのリーフレットを作っているんですね。その中で、熱中症予防のポイントとして挙げられる一つに、室温は何度を超えないように促していますかとお聞きしたいんですけど、一言で数字だけでお願いします。何度ですか。

 

○政府参考人(猿渡知之君)
消防庁では、熱中症の症状に応じて応急手当や救急車を呼ぶ必要のある状態を紹介するリーフレットを作成しております。

その中で、様々な、水分補給とか服装の在り方とともに、部屋の温度を小まめにチェックするとともに、室温28度を超えないようにエアコンや扇風機を上手に使うことなどを紹介しております。

 

○山本太郎君
資料の⑤、下の写真。

 

資料⑤

資料⑤

 

プッシュ型支援で届けられたスポットクーラー10台を保有する避難所の室温。午後3時半で34.5度です。

スポットクーラーで28度を超えないように冷却するのは不可能なんですね。ないよりましという世界。

 

最新の状況では、16府県で計224か所の避難所がある。避難所が、人間としての尊厳を保てる、体育館ではない避難所が必要です。

 

東日本大震災後、宿泊施設を避難所としてマッチングする事業がありました。熊本地震の際には、人数の上限はなし、金額は1人7千円、支払は県、後から国が全額補填という形です。今回の災害で、この事業について、先日、石井大臣の方からお答えをいただきました。どれぐらいの数がこの事業を利用していますかという話で、岡山県のみが要請していると、40施設、800人分の宿泊施設を確保したと、23名が避難所より移動、利用との大臣答弁が先日ありました。

 

で、観光庁に聞くところですけれども、時間がないので私が答えます。

今日の段階でどれぐらいこの施設が確保され、そして人数が増えたかということをお聞きしたんですけれども、答えをもうもらっています。岡山県のみが要請、本日朝の時点で50施設、1000人分の宿泊施設を確保、73名が避難所より移動、利用。

 

最新で4877人が避難しているんですよ。そのうちの73名しか入れていないのが今なんです。これ、災害発生でキャンセル続いている状況で、宿泊事業者にとっても助かるし、地域経済にも貢献できるような事業だと思うんですね。もっと大胆にやっていただきたいんです。

 

この事業には穴がある。どういう部分かというと、被災した都道府県が自ら要請しないと前に進まないんですよ。この事業、利用可能な施設、空いている客室をいつ使えるかなどの確認を、被災した都道府県自らが被災者の避難場所として宿泊施設を使いたい旨を宿泊関係団体にお願い、それを受けた団体は、団体に加盟しているホテル、旅館等に一斉に、いつまでに何人受入れ可能か既に準備してあるファクスのフォーマットを送る、それに対して各宿泊施設はファクスで回答を返し、それを各団体がまとめて自治体に返すと。

 

これ、時間掛かり過ぎますよ。無理ですね、これね。むちゃくちゃ暑いんですから、大至急やっていただきたい。

 

これ、ただでさえ災害対応でいっぱいいっぱいな被災自治体にこのやり取りまでやらせるのは酷です。被災県からの要請があってもなくても、国が先回りして空き状況を確認した上で、自治体側にこれだけ使えると投げてあげてほしいんですね。要請がなきゃ使えないというのはまずい。そして、今の段階でもほとんど使われていないという、これは本当のプッシュ型支援をしていただきたいんです。

 

もう1つお願いしたいのが、宿泊施設などの数が元々少ないんですね、中間山地などは。宿泊施設を確保することが難しい。

家は流されなかった、全壊までは行かなかった被災者、1日も早い生活復旧に向けて、日中、家の片付けがある、だから遠くの宿泊施設には行けない、近場の体育館、公民館を利用せざるを得なくなる。

宿泊施設が少ない上にそのような事情を抱える地域には、ラブホテルなどを借り切る、カラオケボックスなどを借り切る、避難所として使用する、柔軟対応必要になってくるんです。この避難所、宿泊施設とともにやっていく、拡大する。

 

それ以外の、宿泊施設でないところもそのように柔軟対応していただくということを是非プッシュ型支援の延長としてやっていただくことが2点。

そしてもう1点、ごめんなさい、最後です。介護が必要な人々、避難所で大変なんですって。老人もそうですけれども、障害者もそうです。

 

資料⑥

資料⑥

 

この方々に対して熊本でやられた以上の、有料老人ホームでの開放であったりとか、いろんな部分を大至急やっていただきたいんです。総理、お願いします。

 

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
最初に、資料で見せていただいたものなんですが、誤解のないようにちょっとこれ言わさせていただきます。

 

これは恐らく野村中学校の体育館だろうと思いますが、ここについては既に西予市に対しての意向を確認をしておりまして、この野村地区の避難所については、この野村中学校も含めて明日の18日までに野村小学校の避難所に集約する予定、非常に使用者が少ないものですから、集約する予定でありまして、野村小学校には、このスポットではなくて業務用のクーラーが整備をされているわけでございますが、現地に入っている被災者生活支援チームの職員からの情報によったら、これは、野村中学校に避難されている皆さんは昨日、16日から順次野村小学校への移動を開始されているということでございますので、もう言わばあしたには完全なんですが、昨日から既に移られている、移り始めているということでございますから、御安心いただきたいと思います。

 

それと、言わば避難所、いや、仮設あるいは避難所から、この宿泊施設、避難所として使う宿泊施設等については我々も柔軟に対応しなければならないと、このように考えておりますので、様々な今御提案をいただいたものも含めて、私ども詳細までは、急な御下問ですので、承知をしておりませんので、果たしてそういう対応をしているのかどうか。していなければ対応する、対応もしていく、柔軟に考えなければいけないと私ども考えておりますので、柔軟にかつ迅速に対応していきたいと、このように考えております。

 

あと、これでよかったんでしたっけ。(発言する者あり)あっ、老人施設についてでありますが、老人施設、介護が必要な方々等々も含めて、私ども訪問した避難所には確かに介護が必要な方もおられました。そういう方々への対応についても万全を期していきたいと、このように考えております。

○山本太郎君
終わります。




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