山本太郎(れいわ新選組代表)オフィシャルサイト

国会活動

○山本太郎君
れいわ新選組、山本太郎です。
能登半島地震では、各省庁からの応援、支援の人員が派遣されている。いわゆるリエゾンです。
資料①。

環境省リエゾンが現地でどのような仕事をしているのか、テキストで出してもらいました。災害廃棄物、公費解体、浄化槽、応援派遣調整などなど。災害廃棄物の対応に関しては、向こう2年以上を要するということですから、かなりの激務であることは間違いありません。本当に頭が下がります。環境省、現時点で、現時点で結構です、珠洲市、輪島市にリエゾンは何名入っていますか。

○政府参考人(角倉一郎君)
お答え申し上げます。 4月22日現在でございますけれども、珠洲市で3名、輪島市で3名入っております。

○山本太郎君
先ほどのテキストにしてもらった業務内容を見てみても、3人というのはちょっとしんどいんじゃないかな、明らかに仕事の量と応援人数釣り合っていないんじゃないかなと思うんです。とても3人で回せる仕事とは思えません。
これ、大臣、これ復興を更に早めていくということを考えてみても、応援の増員ということをぜひご検討お願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(伊藤信太郎君)
委員のご指摘を踏まえてそのように努力したいと思います。

○山本太郎君
ありがとうございます。
様々な特殊な状況を受けて、かなり生活復旧までもまだ届いていないというようなところですから、できる限り検討いただいて前に進めていただけるようよろしくお願いいたします。
資料の②。

内閣府のリエゾンについて、現地でどのような仕事をしているのか、テキストで出してもらいました。
かなり業務量多いんですけれども、業務内容として教えてくださったものは結構数が多過ぎて、逆に先ほどの環境省よりかは絞られている状態になっているんですけど、かなり多いです。
これを考えたときに、ごめんなさいね、内閣府の、現時点で珠洲市、輪島市にリエゾン何名入っていますか。現時点で結構です。

○政府参考人(上村昇君)
内閣防災の現時点でのリエゾンの数は、珠洲市、輪島市共に1名となっているところであります。

○山本太郎君
各避難所 避難者、これ状況把握、物資の搬送状況、なりわい、インフラの復旧状況、NPO・ボランティアの取組状況、支援金の制度、内閣府所管制度の質問対応、様々な助言、伝達などなどなど。
これ、一番結構ヘビーなことをやっていると思うんですけれども、多岐にわたる業務の内閣府でたった1人のリエゾンで回している状態だと。これ、さすがにもうちょっと増強していただきたいと。
内閣府の政務官にお越しいただきまして、ありがとうございます。
現地応援の増員、この検討に関しましてぜひお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。

○大臣政務官(平沼正二郎君)
現場の状況をまた踏まえて、リエゾン等からの報告も踏まえて、不断にしっかりと検討してまいりたいと思います。

○山本太郎君
もう現場の状況踏まえてみれば間違いなく増員する以外はないという状況だと思いますけれども、ぜひ省内でも話し合っていただいて、できれば大臣にも共有していただいて、増強がかなうようにお力を尽くしていただければと思います。よろしくお願いします。
能登半島の生活復旧復興に向けて問題山積です。今現地に入っている人員では到底足りていません。
人員を増やす必要があると考えます。
さて、先日、本委員会で、上下水が復旧していない奥能登が抱えるトイレ問題についてお伝えをいたしました。

資料の③。

国交省、珠洲市、輪島市で下水道の復旧率どれぐらいでしょうか。

○政府参考人(松原英憲君)
珠洲市と輪島市の下水処理場につきましては、応急復旧により全ての施設で処理機能が確保されております。
管路につきましては、4月22日の時点におきまして、輪島市では流下機能確保済みであり、珠洲市では全管路延長の89%で流下機能が確保されております。

○山本太郎君
今のお聞きになると、下水のことをよく分からないという人にとっては、あっ、結構いい感じになっているんだねというふうに受け取っちゃいそうになるので、理解できなかった人のために翻訳と情報の補足をさせていただきます。
復旧率89%という数字は、下水道本管の89%が整備されたという意味ではありません。
応急修理です。応急修理とは、地震で地盤が隆起、沈下、逆勾配するところであっても取りあえず配管だけ仮でつないだ状態、それが、それをやっていっているというところらしいです。
この応急処置、応急修理というものに関しては、詰まってしまうということは大いにあるそうです。
あふれたときはどうするんですか、バキュームしますという話なんですね。
奥能登の復旧というのはかなり時間を要する、これはもう皆さんご存じのことだと思いますけど、下水の詰まりが、これ、時間がたった後々になって次々に出てきた場合には、これ、そこらじゅうでポンプアップする必要があるんですよ。そういう可能性も十分にあるということなんですね。
そのときに、バキュームできる応援の人員が絞られている。もうそろそろいいだろう、何か月たったから問題ないだろうと、今までの地震と同じように考えて人をどんどん間引いていっちゃっている。
これ、現在、政府もそうですけれども、地方の応援というのも絞っていっている状態ですから、それ以外の応援もどんどん手を離していくという状況になったときに、これバキュームできる応援の人員さえも絞られている状態だった場合には、これ、町、汚物まみれになりますね。
そんなこと絶対にあってはなりません。完全に生活復旧が確認されるまでは、奥能登から支援や応援を削る、絞るはリエゾン以外においても絶対NGであると、増員を基本にしなければならないということを皆さんと共有したいと思います。
話戻します。そもそも復旧率89%という数字は、89%のおうちで、お宅で下水が流せるようになったというわけではありません。自宅敷地内で下水管の損傷があれば下水など流せません。 これは通告していませんけれども、答えられると思います。一言でお願いします。宅地内下水管、宅地内の下水管、漏えいがどれぐらいに上るのかということの調査は行われていますか、国交省。

○政府参考人(松原英憲君)
市町におきまして……(発言する者あり)
はい。把握はしておりません。

○山本太郎君
ありがとうございます。一言で答えるということでした。ありがとうございます。
調査もなし、私有財産なので自己責任でよろしくね、そういうことなんですね。
下水の本格復旧はできていないし、多くの被災者のおうちから下水は流せない状態が続いている。
元々その修理を請け負える業者たちは数えるほどしかいないところに、水道の本管修繕などにも人手が取られて、手が空いていないんですよ。
自宅で避難される方々、いわゆる在宅避難者は自宅のトイレが使えない人たちが圧倒的。便意をも催したときには避難所や公共施設のトイレを借りる。そのため、15分歩いて用を足しに行くなど当たり前。
できる限りトイレに行かないよう、水、食事を取らないという方々も大勢。このままでは遅かれ早かれ健康を害することにつながります。
資料④、⑤。

提供される物資の中で最もニーズが高いと言われるのが携帯トイレ。
民間の物資配布でもあっという間になくなる。上下水が通っていなくても、自宅便器に携帯トイレの袋を掛けて用を足し、凝固剤を振りかけて袋の口を閉めて廃棄物として処理は可能。
先日、本委員会で、被災自治体に対してこの携帯トイレをコンスタントに大量提供することをお願いしました。大臣は、総理に対しても私の提案を伝えていただくということを快く引き受けてくださいました。
本当に感謝申し上げます。 結果がどうであったか、検証したいと思います。
まず、環境省から災害物資担当の内閣府にパスが出されたようです。内閣府、先日の質疑後、どのようなアプローチで現地とのやり取りを行ったか、説明してください。

○委員長(三原じゅん子君)
挙手をしてください。

○政府参考人(上村昇君)
内閣府防災の担当者から、自治体のリエゾンを介してニーズの確認、また県の担当者に対して物資の調達の状況の確認を行いまして、県において適時調達をしている旨確認してございます。

○山本太郎君
今のを簡単にしますので、確認だけさせてください。
自治体が必要な数を県に要求しているよ、県はそれに対応しています、そういったことでこれは足りているということを確認できたということでいいですよね。
はい か いいえ で。

○政府参考人(上村昇君)
はい。そのとおりです。

○山本太郎君
このやり取りをもって終了というのはあまりにもあり得ないんですよ。ニーズを把握して必要なところに届けるだけの余力が被災市町にあると考えること自体が間違いなんです。その確認だけで問題ないなら、そもそも携帯トイレが不足すること自体起こらないはずなんですね。
被災自治体は発災からずっと休みがないんですよ、災害対応に終わりがない状態。
対応することも多岐にわたる中で、判断が的確でない部分も多く出てくるはずです。だからこそ、ちゃんと伴走していただきたいというお願いなんです。今回のやり取りだけをもって足りている、問題ないと判断することは大変危険です。実際は足りていません。だから、被災された方々が困っています。
もう一度、どう支援していくべきなのかをやり取りさせてください。まず、基本情報の共有です。珠洲市と輪島市に絞って話を進めていきたいと思います。
資料⑥。

現在、避難所ではなく自宅で避難される在宅避難者の数は。教えてください。

○政府参考人(上村昇君)
在宅避難者として整理されたものは承知しておりませんが、珠洲市では、4月22日時点で、在宅や車中泊の方の訪問を行い、対面できたのが2,513名と聞いております。
輪島市では、4月15日の時点で、民生委員の見守り対象世帯を訪問し、対面できたのが1,593名、これに加えて、75歳以上の方を訪問し、対面できたのが725名と聞いております。

○山本太郎君
ありがとうございます。
今は県の数字は言わなかったんですよね。あっ、言った。(発言する者あり)言っていませんね。オーケーです、大丈夫ですよ、大丈夫です。
国会傍聴マニアの方はお気付きになったかもしれませんけど、今の答弁には特徴があるんですね。それ、何かというと、これまでの私の質疑において、数字を教えてくださいと言ったときには必ず県発表の数字で教えてくれていたんです。県の発表を基準に政府は様々なことに動いていたとも言える。
どれぐらいの数がいますかと言ったら、県発表の数字を教えてくださった。
一方で、今日、今数字をお聞きしたのは、市町が把握している数を答えてくださったということでよろしいですよね、市町が把握している数、それを。

○政府参考人(上村昇君)
今申し上げたのは、市町が対面ですとか訪問した数を申し上げました。
なお、石川県の設置しているその情報登録窓口においては、4月8日時点で、珠洲市で635人、輪島市で1,482人とされてございます。

○山本太郎君
市町が把握している数の方が圧倒的に多いんですよ。今日初めて市町の数を意識して答えてくださった。
一方で、これまでずっと答えていたのは県の数字なんですけど、圧倒的に数が少ないんですね。これまで内閣府に問合せをするたびに、県発表の少ない在宅避難者数でしか答えてもらえなかった。
これ、県発表の数字は信憑性に欠けます、実態はもっと多いですとこれまで批判してきた結果、今回の質疑からは県発表と市町の数字を加えて答弁するようになってくれたんです。
これまで国が物資を支援する際の数字は、これ間違いなく県発表の数字がベースになっていたと思うんです。
これからは市町の数字をベースに対応していくということにつながる話だったら歓迎したいと思います。
本題に入ります。
県の発表する数字は実態を反映できていません。なぜなら、被災者自らLINE又は電話で登録をするシステムだから、その手続を行っていない者は漏れてしまいます。
資料⑦。

一方で、例えば珠洲市の危機管理室が把握する在宅避難者数、これは赤十字やNGOなどが訪問調査などで得た数字ですから、県の数字よりも実態に近いと考えられる。
資料⑧。

県と珠洲では把握している数字に大きな開きがある。県の数字と比較すると、珠洲市が把握する在宅避難者数は県の4倍になります、約4倍。国が支援を行う場合、見積りが小さな県発表の数字を参考にしてしまえば、必要物資が不足する状態が生まれるのは当然ですよね。少なくとも被災市町が把握する数をベースに支援を行ってもらわなきゃお話になりません。
それを理解いただくためにも、ざっくり示します。県と珠洲市、それぞれが把握する在宅避難者数で携帯トイレがいくつ必要か。
資料⑨。

人は1日に何度トイレに行くか。一般的には平均6回とも言われます。1日当たり携帯トイレ1人6個必要と見積もります。ここから数字を出せば、県の数字では1日で3,810個必要、珠洲市の数字では1日1万5,078個必要。県の数字では1週間で2万6,670個必要、珠洲市の数字では1週間で10万5,546個になる。
県の数字ではひと月で11万4,300個、珠洲市の数字ではひと月で45万2,340個。
どの数字を基準にするかで、必要な数ってこれだけ大きな差が生まれるんですよね。
資料⑩。

では、発災から今日までの間、携帯トイレがいくつ被災地に届けられましたか。総数と届け先の施設、どこか教えてください。

○委員長(三原じゅん子君)
どなたがお答えになられますか。

○政府参考人(上村昇君)
4月4日に議員事務所からの問合せに対する、回答しました6万7,000のうち、珠洲市に約2万6,000、輪島市に約2万と送られてございます。送り先は基本的には避難所ということであります。基本的には避難所ということになります。

○山本太郎君
質問通告までしているんだから、ズレた答え戻さないでください、そんなこと聞いていないでしょう。総数いくつだって聞いているんですよ。国が出してきたものはどこに届いたんだって。金沢でしょう。金沢市内に集積されて、それぞれ分配する。手挙げなくていいですよ、そんなん、訳分かんない。

90万個なんですって、発災してからそのプッシュ型支援というのが終わるまでの間ですか、それまでの間に出されたものが90万個。これ覚えておいてください。今日で発災から114日経過しました。珠洲市の在宅避難者数から想定した携帯トイレの必要数で計算すると、国の携帯トイレ約90万個は珠洲市の59日分、59日分にしかなりません。現実は、金沢市内に運ばれた数少ない携帯トイレを下水道に問題を抱える全ての被災自治体で分配した。圧倒的に支援が足りていなかったと国が自覚しなきゃいけないんですよ。
環境大臣、一般論としてお聞きします。
今のお話を聞いていただいて、被災地の携帯トイレの支援をこれ増強していかなきゃいけないなというふうに思われますか、一般論で結構です。

○国務大臣(伊藤信太郎君)
お答えします。委員のご指摘を十分踏まえたいと思いますが、環境省としては、現地に環境職員を派遣し、被災自治体等との連絡調整を務め、情報を収集、把握した上で適切な対応をしてまいりたいと思います。
それから、他省庁においても同じでございますけれども、適切に被災情報の収集、把握が行われることが重要だというふうに考えております。

○山本太郎君
ここは官僚の文書読んでほしくないんですよ、大臣。一般論としてお聞きしています。
だから、今のようなカウントの仕方を考えていけば、圧倒的にトイレが足りていないという結果にしか行き着かないんですよ。そう考えたときに、一般論で結構です、もちろん、それ所管ではないということはもちろん分かった上で聞いていますので。数としてもうちょっとあった方がいいよなというふうに思われませんか、一言で結構です。

○国務大臣(伊藤信太郎君)
もう少しあった方がいいなと推測します。

○山本太郎君
申し訳ないんですけど、これまで行ってきた半端な支援は先回りとは呼べません。プッシュ型とは呼べない。にもかかわらず、国は十分にやれることはやっているとアピールし続けてきた。あまりにも筋悪です。
これ、支援の仕方変えていただきたい。どういう支援が必要か。在宅避難者のほとんどが自宅トイレを使えていないことを前提で支援を考えていただきたい。少なくとも、市町が把握する数で、携帯トイレを、必要な物資を準備することが絶対的に必要だと思うんですね。そういう考え方で、ぜひ、政務官、バックアップをいただけないですか。携帯トイレ、実際は足りていないです。各戸にこれは届くような状態にはなっていない。なので、それをぜひ前に進めていただきたいんです。
いかがでしょう。

○大臣政務官(平沼正二郎君)
委員のご指摘のとおり、やはり現場の実情をよく踏まえた上で、各リエゾンもまだおりますので、しっかり市町からの要望も酌み取って対応を適切にしてまいりたいと思っております。

○山本太郎君
リエゾンがいると言ったって、さっきお伝えしたとおり、珠洲市1人なんです、輪島に1人なんです。
様々もう既に仕事を抱え過ぎていて、この水問題に関していろいろ心を配るってかなり難しい話になっていると思うんですよ。
リエゾンの増員をお願いしている理由は、あまりにも少ない人数で多くの仕事を抱えて現場で踏ん張っている状態を解消してあげるということだけじゃなくて、今回の件に関しても、足りないという問題を丁寧に調べて、十分な数をコンスタントに被災地に必要な支援届けるということが必要なんですね。
つまりは増員が必要なんですよ。だって物資届いていない。取りに行けない人たちいるんです。
高齢者だけじゃない、仕事の都合で。夜でも、平日の夜でも携帯トイレを受け取れるという場所さえ必要ですよ。人によっては自宅まで届ける必要がある状況の人もいるかもしれない。
そういったロジスティックに関することまでカバーする、提案する、回すというサポートなきゃ、生活の基礎である水が出ないんですよ、下水流れないんですよ、このタフな土地でいつまで住み続けられますかってことなんです。
3月23日は国のプッシュ型もう終わっていますよ。支援する、足りなければと言っているけど。
環境大臣にもお願いして、総理大臣にもお願いして、前に進むかと思ったら、結局向こうに、向こうに聞いてみたら大丈夫だったということだから大丈夫だろうという話に戻っちゃっている。私たち、ここ、居酒屋でしゃべっているわけじゃないんですよ。国会の審議で、環境委員会と予算委員会を使ってこれをやっているという。
そこに関して、ちゃんとこれが調べられるような人員体制つくる必要あるんですよ。だから、リエゾンを増やしてほしいと言っているんです。なので、ぜひ、政務官、リエゾンを増やすということに関して力を入れていただきたい。 それが1点お願いと、もう1点。(発言する者あり)
はい。
間もなく終わりますね。
政務官は、大臣ほど総理大臣にお会いできる機会はそんなにないと思うんです。
なので、ぜひ環境大臣にお願いしたいんですけれども、今日、私がお話しした、リエゾンを増やした方がいいんじゃないかというお話と、トイレはいまだ足りていない、なので市町の発表の数をベースに支援をぜひ増強してほしいということをぜひ伝えていただけないでしょうか、総理大臣に。
よろしくお願いします。

○委員長(三原じゅん子君)
申合せの時間が来ておりますので、答弁は…
伊藤環境大臣、一言おまとめください。

○国務大臣(伊藤信太郎君)
委員のご指摘を踏まえて、努力したいと思います。

○山本太郎君
ありがとうございます。終わります。




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