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国会活動

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180605

○山本太郎君
ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、お聞きをいたします。

 

森友学園問題についての決裁文書の改ざんに関する調査報告書、要は財務省の調査結果がやっと出ました、3か月掛かりましたと。これまで政府が書換えとしてきたものを、報告書のタイトルでは改ざん、こうなっている点だけを捉えれば、政府の反省がここに表れているのかな、財務省の反省がここに表れているのかなと思ったり思わなかったりするわけなんですけれども、この財務省の一連の公文書の改ざん、廃棄というものに関して、これはもう国民への背信行為と私は言えると思うんですけれども、菅官房長官はそうお考えになりませんか?

 

○国務大臣(菅義偉君)
財務省において、これまで文書の問題に関する調査が行われて、昨日報告書が公表されました。決裁文書を改ざんし、それを国会等に提出するようなことがあってはならないことであり、大変遺憾であります。財務省においては、今回の調査結果を踏まえ、一連の問題に関する責任の所在を明確にするため、関与した職員に対して厳正な処分を実施し、あわせて、財務大臣、給与の自主返納ということであります。

 

今回の事態を重々反省をし、二度とこのようなことがないよう再発防止策を進めるとともに、財務省全体の意識改革を進め、信頼回復に努めていただきたいと思いますし、また、政府全体として、一連の公文書をめぐる問題の調査、解明を踏まえ、問題点を洗い出しながら、職員の意識向上や制度の見直しなど実効性のある対策を講じていく必要があるというふうに思います。

 

○山本太郎君
主にこれからどうリカバーしていくかということをお答えいただいたと思うんですけれども、私が先ほどお聞きしたのは、これら一連の改ざんや廃棄、国会を一年空転化させたそのもとをつくったというような一連の出来事というのは国民への背信行為であったと、そのような認識が官房長官御自身にありますか? というお話です。これ、国民への背信行為ではないんですか?

 

○国務大臣(菅義偉君)
決裁文書を改ざんをし、それを国会等に提出するようなことがあってはならないことであり、極めて遺憾だというふうに思います。

 

○山本太郎君
あってはならないのは当然で、これまでここまで大規模なことは一度も行われなかった、当然ですよ。それ、遺憾であるのも当然です。でも、遺憾かどうか聞いているわけじゃないんですよ。こういう行為というものは国民への背信行為ではないですか? そういう認識はありますか? ということです。背信行為だとは言えないんですか、これは。いかがでしょう?

 

○国務大臣(菅義偉君)
極めて遺憾なことであり、今回の事態を重々反省をし、二度とこのようなことが起こらないよう再発防止策を進めるとともに、全体の意識改革を含め信頼回復に努めていきたい、こういうふうに思います。

 

○山本太郎君 
まあ、非常に緩い御認識だなと思います。はっきりと罪は罪だと、背信行為は背信行為だと認めないような人たちがどうやってこれから信頼回復に向けて元の体制でやっていけるって、無理無理、そんなのという話です。官房長官、今回はきっちり調査が行われているので、もうこれ以上調査を行う、新たに調査を行うということは必要ないと考えられますか? いかがでしょうか。

 

○国務大臣(菅義偉君)
そのように思っています。

 

○山本太郎君 
3か月掛かってこの程度の調査しかできていないんですよ。ゆるゆるですよ、はっきり言って。財務省はまだ出していない文書もあるんですよ。これで調査が終わりなんて、あり得ないんですね。そもそものお話ですが、財務省は、決裁文書という行政文書の改ざんを自ら行った張本人ですよ。この調査及び報告を犯罪に手を染めた財務省自身がやる、余りにもずうずうしいと言う以外に言葉がないですよね。

 

第三者による再調査、要求したいと思います。第三者による再調査といっても、いつものようなお手盛りはなしですよ。例えば、以前、情報を隠蔽しようとしたのか、データにドリルを空けたという事件ありましたよね。ドリル優子こと小渕優子さん。ドリル優子さんについての第三者検証委員会では、小渕さんの責任を強く問うことにはためらいを感じざるを得ない等の結果が出たんですよね。

 

この検証に関わっていた弁護士が東電が設置した第三者委員会にもメンバーとして加わっていたりするんですよ。東電が国会事故調に対して虚偽の説明をしたかどうかを検証したものですよね、東電設置です。報告書では、東電の事実に反する説明は勘違いに基づくものだ、故意ではない、組織的関与はないと報告までされた。第三者というより、お友達ですよね。こういった便利屋みたいなポジションがあるのかなとか思ってしまうんですけれども。こんな第三者ではない、このようなものではない、本当の第三者による本物の再調査を行うよう、委員長、お諮りください。

 

○委員長(柘植芳文君)
ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

 

○山本太郎君
総理の、私や妻が関わっていたら辞める発言を起点に改ざんが進んでいくという様子が確定したと言ってもいいような内容になっていると思うんですね。

 

国有財産企画課の職員が籠池理事長を出張で不在であることにしようと身を隠す提案を顧問弁護士との間で行ったなど、今回の財務省の調査の中には見どころが全くなかったわけじゃないんですよ、そういう部分が明らかになって良かったなという部分も確かにあるんです。

 

佐川さんが去年の3月15日、いずれにしても、私ども財務省として、隠れてくれなどと言った事実はございませんと答弁したのは真っ赤なうそだったってことがはっきり分かったんですよね。

 

昨年の総選挙の際、テレビでの党首討論の中で、「こういう詐欺を働く人物のつくった学校ですね、妻が名誉校長を引き受けたことはやっぱり問題があった、こういう人だからだまされてしまったんだろう」とテレビで述べられたという話なんですけどね、総理がですよ。判決が確定される前の籠池さんを詐欺を行う人物と断定する言い方をしたり、今年2月5日の衆議院予算委員会で、この籠池さん、これは真っ赤なうそ、うそ八百じゃありませんかと自信たっぷりに答弁したこと、私は直接、総理から籠池さんに謝るべきだと思うんですよ。真っ赤なうそ、うそ八百は政府側だろうって話なんですよ、財務省じゃないかって話なんですよ。

 

うそ八百、詐欺的なのは財務省であり、そのような行政の暴走が起こったのはマネジメント能力のないトップの責任であることを考えれば、国権の最高機関で人をうそ八百、テレビで詐欺師呼ばわりした自分の無能さを素直に籠池さんに謝罪すべきと考えます。官房長官いかがでしょう?

 

○国務大臣(菅義偉君)
そのようには思いません。

 

○山本太郎君 
ありがとうございます。それでは、委員長、先日からお願いしている一度に集めて証人喚問というものがございました、要求していましたけれども、それに加えて、森友問題に関してもこの一度に集めて証人喚問というものをお諮りいただきたいんですね。内容なんですけれども、安倍総理、籠池さん、安倍昭恵さん、佐川さん、谷査恵子さん、うわさの総務課長も含めた上での一度に証人喚問をお諮りください。

 

○委員長(柘植芳文君)
ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

 

○山本太郎君
実現した際には、私の持ち時間の始まりはまず総理から籠池さんに直接謝罪をしていただくということから始めたいと思います。実現することを祈っております。それでは、官房長官、お時間、忙しいようなので、退席していただいて結構です。よろしくお願いします。

 

○委員長(柘植芳文君)
菅内閣官房長官は御退席いただいて結構でございます。

 

○山本太郎君
それでは、おなじみの話題に移りたいと思います。オリンピックについてです。オリンピック憲章の具現化を目指す、これはオリンピック担当大臣がやるべきといいますか、目指すべきお仕事の一つだと鈴木大臣は思われますか?

 

○国務大臣(鈴木俊一君)
そのように思います。

 

○山本太郎君
ありがとうございます。オリンピック担当大臣の責任によってオリンピック憲章が具現化するように努力しますと、これをオリンピック担当大臣の責務と考えないのなら、もはや担当大臣などポストは必要ない、当然のことだと思います。そして、その能力をお持ちでリーダーシップを発揮できる方として、鈴木大臣がそのポストに就かれたと私は考えております。

 

これまでもお伝えしていますが、入管における非人道的行いというものが多々ありますが、入管で行われているこの非人道的な扱いは、オリンピック憲章の考え方と合致すると思われますか?

 

○国務大臣(鈴木俊一君)
つぶさに入管施設の中での運営がどう行われているかということを新聞報道等を除いて十分承知しておりませんので断定的に申し上げることはできませんけれども、私としては、オリンピック憲章の中に書かれていることを私が具現化するというのは、2020年東京大会において、例えば選手村等において生活をされる方々が肌の色、人種あるいは宗教によって差別をされてはいけないというところが私の所掌するところであるわけでありまして、入管管理のことについては、これは法務省の所掌であるということにおいて、その中身の論評についても差し控えさせていただきたいと思います。

 

○山本太郎君 
そのお答えだと非常に困るんですね。結局、話をまとめると、オリンピックの開催期間についてのオリンピック憲章の人権部分の具現化というものを、オリンピックの選手だったりとかということに関して自分自身では関わるかもしれないけれども、入管は法務省の話だからという話で、ちょっとかなり腰が引けたお話になっているけれども、世界中から見ても日本の入管の在り方というのは非人道的だということは、国連拷問禁止委員会、移住者の人権に関する特別報告者の報告、人種差別撤廃委員会の所轄、所見、国連人権理事会など、世界から再三懸念を示されているってことは何度もお伝えしているはずです。

 

で、私が言いたいのは何か? ってことなんですけれども、じゃ、この非人道的扱い、人権じゅうりんを続けている国家施設というものがありながら、何をどうやってオリンピック憲章を具現化するとおっしゃるんですか? ということをお伺いしたいんです。いかがでしょう。

 

○国務大臣(鈴木俊一君)
繰り返しになりますが、私がやるべきことは、これは、2020年東京大会において、大会に関わる問題、先ほども例を挙げましたけれども、選手村の中において、例えば宗教の問題等できちっと礼拝所を設けるとか、あるいは食事でもハレルの対応の食事を用意するとか、そういったことで差別をされないようにするというのが私の職務でございまして、入国管理の政策というものは、これはもう明確に法務省が担当するという個別具体の問題でありますから、これについては法務省が担当する、私におきましては2020年東京大会の運営等においてオリンピック憲章の理念を具現化すると、こういうことでございます。

 

○山本太郎君 
オリンピック開かれているときの選手村かいわいでお祈りをちゃんとできる場所だったり食べ物を用意したりとかするのは、大臣の仕事じゃないでしょ、それ。大臣の仕事じゃないですよ、それ、はっきり言って。オリンピック担当大臣というポストがどうしてあるんですか? 開催は東京都ですよ。どうしてわざわざ国が大臣というポストを設けるんですか? この国がオリンピックホスト国としてふさわしい国であるように、オリンピック憲章にのっとったというような理想を具現化するために、その中心となるために私は担当大臣がいらっしゃると思うんです。そうでないならば、どっかのタレントさんにオリンピック大使でもやってもらって、決まり切った言葉を発表してもらうだけでいいんじゃないですか。担当大臣なんて必要ないじゃないですか。

 

オリンピック、オリンピック憲章にはこうないですか、人権部分に関わる部分、お読みくださいましたよ、前。人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治又はそのほかの意見、国あるいは社会のルーツ、出自、そのほかの身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。それがされていないという施設が国の中にあるんだということなんですよ。あるんですよ、国の中に。

 

犯罪者じゃないですよ。医療にもつなげてもらえない、腐った食べ物食べさせられる、3年間ぐらい閉じ込められている、全く先が見えないというような、非人道的な人権じゅうりんが行われているという施設がありながら、結局、答弁ではオリンピック期間中に限ったような話になっているじゃないですか。そんな志の低いものなんですか? オリンピック憲章って。オリンピック憲章、これを具現化するということは、この国がオリンピックを迎えるにふさわしい国に先進国としてなっていくということを目指すという話なんじゃないんですか?

 

で、先ほどから何度も言われています、大臣は、自分の所掌じゃないと。じゃ、オリンピック担当大臣の責任によって、オリンピック憲章が具現化するように努力する、これは当たり前ですよね、先ほど自分のお仕事だと言いました。だとするならば、そのきっかけをつくるように、直接手を入れてくれなんて言っていませんよ、所掌が違う、当然です。けれども、オリンピック憲章、人権部分、これを具現化するためには、人権じゅうりんが行われている国家施設、これ、改めるしかないんですよ、在り方を改めるしかない、処遇を改めるしかない。そこに大臣が手を突っ込めないのはよく理解している。だとするならば、ごめんと、オリンピックこれから迎えるホスト国として、この問題がやっぱり大きくなってくるだろうと、だから連携してほしいと、大臣が最初に私に答弁してくださったとおり、関係大臣と連携していくというお言葉、そのままじゃないですか。助言してくださいよ、同じ内閣として。内閣法1条2項でしたっけ、お互いに協力し合う的な話あるじゃないですか。助言できない話じゃないですよ、所掌外でも助言はできますよ。

 

だって、大臣の責任において達成されるべきオリンピック憲章の具現化が、非人道的な扱いを行っている入管の取扱いによって具現化できないんですもん。だとするならば、この部分に関して法務大臣とお話しいただきたいんですよ、助言していただきたいんですよ。いかがでしょうか?

 

○国務大臣(鈴木俊一君)
この問題については、山本先生からも度々御質問をいただいているところでございまして、その上で、私といたしましても、法務大臣に、5月29日、前回の委員会でありますけれども、それ以降も重ねて法務大臣にこういう質問があるということをお話をしているところでございます。法務大臣からは、所管大臣としてしっかりと取り組みますというお話もいただいているところでございます。

 

今日のこのことにつきましても、法務大臣には、またこういうことは、こういう質問があったということはしっかりと伝えたいと思います。

 

○山本太郎君
まとめます。あれ以降も大臣同士でお話をしていただいているということを今確認できて、本当にありがとうございます。この状況がどう変わっていくのかということが少し見えるまでは、鈴木大臣とこのようにやり取りを続けさせていただきたいと思います。ありがとうございます。




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