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国会活動

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18.05.24

○山本太郎君
ありがとうございます。自由党共同代表、山本太郎です。社民との会派、希望の会を代表し、質問させていただきます。地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案について。

 

東京一極集中、この是正を行わなければ地方はますます衰退をする、結果、国そのものも衰退していく。そうならないために、東京一極集中の是正、大都市も含めてですけれども、取り組まなければならないという、この課題については私も全く同じ思いです。

 

しかし、これまで政府が行ってきた政策、政府自身が効果があったかも検証できていない。教育分野での大都市一極集中の是正策、つまりは大学の入学者抑制策によって大変大きな副作用が起き、多くの人々の人生を狂わせたばかりでなく、その救済策さえも考えないという、横暴な、やりっ放し、無責任政治を前回の質疑ではお伝えいたしました。

 

本法案では東京23区における大学定員を10年間抑制することが含まれていますから、それによる弊害、副作用は現在の比ではないほどに大きくなることは火を見るよりも明らかです。

 

にもかかわらず、現在も行われ続ける大学の定員抑制策が生み出した失敗、これを一切省みない、その態度にはあきれるばかりです。思い付きのような施策に翻弄されるのは多くの市民。本法案のほかの部分、大丈夫なんでしょうか。聞いてまいりたいと思います。

 

本大学法案は、東京の大学定員抑制と並んで、もう一つの大きな柱として、きらりと光る地方大学を支援する交付金制度の導入がうたわれています。

 

これ、どうやら安倍総理が名付け親とも聞いていますけれども、このきらりと光る地方大学、何ですか? きらりって。大臣、どんな大学でしょうか?

 

○国務大臣(梶山弘志君)
例えば、先端科学や観光、農業といったそれぞれの分野で、この分野だけはこの大学がすばらしいねと言われるような、全国のみならず世界中から学生が集まるような特色ある地方大学のことをいうものであると考えております。

 

○山本太郎君
ありがとうございます。まあ、かなりざっくりした説明を今聞いたんですけれども、それを実現できるほどの人的資源、資産などを持ち合わせている大学、自治体、どれぐらいあるんだろう? って感じてしまうわけです。

資料①

資料の①、本法案のポンチ絵。本法案の交付金制度のエッセンス部分をざっくり私が説明いたします。間違いがあれば内閣府、後ほど訂正してください。内閣府というよりも大臣ですね、訂正してくださればと思います。それでは、エッセンス部分を読みます。

 

国として、内閣総理大臣が基本指針を定め、それに基づいて地方公共団体が大学や事業者を集めた推進会議、いわゆるコンソーシアムをつくり、地域における大学振興、若者雇用創出のために行われる事業の計画を立てる。地方が作る計画の中身としては、地域の中核産業の振興、専門人材の育成、地域における若者雇用の創出に関わるような内容で、それを地方公共団体の計画として提出。それを第三者である有識者会議が中身を精査。

 

この有識者会議、法律上定められているというものではなく、あくまでも総理大臣が計画を認定する上でその参考にするために有識者会議が計画を評価。その評価を踏まえて、内閣総理大臣が認定するかを決定。計画が認定されれば交付金が交付。

 

予算は、内閣府で70億円を計上。積算上でいうと7億円掛ける10か所の自治体という形を目安にはしているが、別に10か所でないといけないという話ではなく、70億円という枠、範囲の中で予算を割り振る。計画によっては、予算が多いものも少ないものも出てくる。その配分によって、10か所よりも多くなったり少なくなったりする可能性もある。

 

以上です。間違いがあれば教えてください。いかがでしょうか。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
御指摘の認定スキームにつきましては、正確を期すために、私から速く流れを改めて説明をさせていただきます。

 

まず、本法案の成立後、内閣総理大臣が地域における大学振興、若者雇用創出に関する基本指針を策定をします。これを踏まえて、地方公共団体は大学及び事業者等と地域における大学振興・若者雇用創出推進会議を組織をし、当該会議において地域の中核的産業の振興や専門人材育成等に関する計画の案を作成をします。この計画の案を基に地方公共団体は計画を策定し、内閣総理大臣の認定を申請します。申請のあった地方公共団体の計画については……(発言する者あり)念のため言わせていただきますと言ったんです。(発言する者あり)

 

○委員長(柘植芳文君)
続けてください。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
念のためという話をしました。(発言する者あり)

 

○委員長(柘植芳文君)
答弁を続けてください。(発言する者あり)答弁してください。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
この計画の案を基に地方公共団体は計画を策定し、内閣総理大臣の認定を申請する。申請のあった地方公共団体の計画については、国において専門性を有する外部の有識者で構成する委員会を開催し、当該委員会において書面評価、現地評価、面接評価といった複層的な評価を行うとともに、関係大臣との協議を経て内閣総理大臣が計画を認定する。国は、この計画の認定を受けた地方公共団体に対し交付金を交付することとしており、交付金について……(発言する者あり)

 

○委員長(柘植芳文君)
答弁は短くお願いします。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
平成30年度予算において70億円を計上している。以上であります。

 

○山本太郎君
これ、事前にやり取りさせていただいているんですよ、内閣府と。この内容で間違いがないか、間違いがないですという答弁をもらえるための内容をこちらは作って、事前に振っているんですよ。通告した上で、小会派への時間を潰すために作られているとしか考えようないでしょう、だって。

 

どこが間違えていたんですか? じゃ。私が言ったところと大臣が言ったところにどこがそごがありましたか? 教えてください、手短に。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
複層的な評価をするという点で正確に表現をさせていただきました。

 

○山本太郎君
複層的に評価をするというその部分詳しく言えば、それだけで済む話でしょう。最初から最後まで全て内閣府的な言い方で言い直すなんてあり得ませんよ。時間返してくださいよ。どうして委員長止めてくれないんですか? おかしいじゃないですか。ちゃんと仕切ってくださいよ。

 

○委員長(柘植芳文君)
質問を続けてください。

 

○山本太郎君
私の質問通告があった上でやり取りをした上で、しかもそのような形になっていないから、私は何度も止めてくださいということを言ったんですよ。

 

○委員長(柘植芳文君)
質問を続けてください。

 

○山本太郎君
質問を続けているんです。質問の途中の話なんです、これは。公正公平に仕切っていただきたいです。

 

先に行きます。本法案で最終的な決定権者は総理大臣です、国家戦略特区での最終的な決定権者は総理大臣。本法案ではきらりと光る地方大学、国家戦略特区では世界に冠たる獣医学部。本法案で内容を吟味するのは有識者会議、国家戦略特区で内容を吟味するのは諮問会議。ただ並べただけですよ、私。何か不気味で不吉な臭いがするのは何でか? 政権のふだんの行いが悪過ぎるんじゃないかなとも思います。

 

「きらりと光る地方大学から加計学園の岡山理科大は排除されますか?」ということを質問するつもりでした。でも、事前に答えもらっています。大学ではなく、大学だけではなく事業者や自治体も絡む話なのでお答えできないとの趣旨の答弁をいただきました。

 

既に内閣府が自治体向けに出している交付金取扱い案、適合条件がありますけれども、獣医学部のある岡山理科大は定員充足率で見れば適合しているんですよ。この時点で、きらりと光る大学から排除される理由はありません。今治市がどこかの企業と適当な産業創出を提案すれば、10億円ゲットできる可能性高いですよね。これ10年間ぐらい続くんですか? 地方は、手を挙げる際、総理大臣が定める基本指針に基づいた計画を立てる必要があるようですけれども、この総理が定める基本指針、いつ策定されますか?

 

○国務大臣(梶山弘志君)
法律成立後であります。

 

○山本太郎君
全て法案が通った後、基本指針でやりますよということですよね。詳しいことは後で決めるという話のほとんどはろくなものじゃないな、そう感じるのが永田町に5年いさせていただいた私の感想です。

 

例えば、国家戦略特区の法案を振り返ると、諮問会議でのルールは後で決める方式でしたよね。その結果生み出されたもの、どんなものでした? それが国家戦略特別区域諮問会議運営規則というものでしたよね。法律を作った後作成されたこの運営規則、ひどい代物でした。

資料②

資料の②、まずは議事録の取扱い。運営規則の第7条では、議事要旨は、会議の翌日から速やかに作成し、公表すると。3日以内の公表の努力義務が課せられているものの、8条では、議事録そのものは4年後に公表するという不可解な規定。有権者が検証しようとしても4年間詳細が分からない、不誠実の極みじゃないですか、民主主義の片隅にも置けないような決まりを作っている。

 

実際に出てきた議事要旨は、諮問会議ワーキンググループに参加していたはずの加計学園関係者が都合よく改ざんされ、存在しないことになった。田村先生、いつも言われていることですけれどもね。「全て公表している、一点の曇りもない」よくそんな間抜けなコメントを聞きますけれども、曇りだらけの御都合主義丸出しのルールを、透明人間を登場させることができる議事録作りのルールを法案が通った後に作り出しているだけなんですよ。あったことをなかったことにしても問題ない、だってそれがルールだからって。普通に考えて、そのルールおかしいでしょう。

 

ほかにも、諮問会議運営規則4条では、会議に付される事項について直接の利害関係を有する議員を審議及び議決に参加させないことができると規定されています。これもおかしな内容ですね。

 

議長である安倍総理が事業者である加計学園理事長とゴルフもおごりおごられの関係である始末なんですけれども、直接の利害関係者を議決に参加させないこともできるのに、きっちり参加しているじゃないですか。それはそうですよね、参加させないことができるだから、どっちでもいいんですよ。

 

中にはまともな感覚を持ち合わせた方もいらっしゃるようです。第31回の会議において、諮問会議の民間議員、コマツ相談役の坂根さん、マサヒロさんとお読みするんですかね、事業主体である鹿島建設の社外取締役であったことを会議出席者に説明、私は議事から外れたいと思いますのでよろしくお願いしますと、審議、議決に参加しなかった。

 

一方で、利害関係があったとしてもずうずうしく参加する諮問会議の有識者がいることも事実です。小泉構造改革で日本をぶっ壊したろくでもない、ここまで言えばもう皆さんぴんときますよね、竹中平蔵さんです。この国の規制緩和案件には必ず登場する竹中さん、元参議院議員で元総務大臣、人材派遣会社のパソナ会長に就任され、もうすぐ10年。

 

大臣、国家戦略特区の諮問会議の民間議員竹中平蔵さん、その存在こそが私は利益相反そのものじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがお考えですか?

 

○国務大臣(梶山弘志君)
特区系諮問会議のその有識者議員は、経済社会の構造改革の推進による産業の国際競争力の強化に関し優れた識見を有する者を任命をしているところであります。今お話にありました利害関係もしっかり調べた上で任命をしているものと承知しております。

 

○山本太郎君
なるほど、それは心強いですね。まあ、それ自体を認めないということ自体が信頼を失わせる大きな原因をつくっているということを理解されていないということだと思います。

 

竹中さん御自身が会長を務めるパソナが受注した神奈川県の外国人家事支援人材受入事業、竹中さん、審議並びに議決にも参加していますよ。どう考えたって、これ利益相反じゃないですか。最初に企業名が出ていなかったとしても、これインサイダーですよ。情報を先にもらえるわけでしょう。幾らでも準備できるじゃないですか。

 

自らが社外取締役を務めるオリックスが、オリックスの子会社が、事業者として兵庫県養父市と一緒に提案主体になっていた農業事業でも、竹中さん、審議並び議決にも参加していますよ。これ、本来であるならば、コマツの、先ほど大臣が言われたようなことを本当にしているのであれば、コマツの坂根さんのように審議参加、ないでしょう、ペーパー、あっ、まだあるんですか、ちゃんと用意しているんですね、審議参加を辞退すべき案件ではないでしょうか。聞いていますか? 大臣。大臣、今、下読みするのやめてくださいよ。

 

このようなもの、いわゆる竹中平蔵的な方が審議や議決に参加すること自体が疑惑を招く、そう思わないんですか? 大臣。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
先ほど申し上げましたように、国際競争力等に対しての識見を有する者として任命をしているものと承知しております。

 

○山本太郎君
任命の仕方が間違っている以外、言いようがないじゃないですか。どう考えたって利益相反でしょう、これ。あり得ない話でしょう。

 

特区を決める諮問会議の民間有識者とやらが、そのまま規制緩和の恩恵を受ける企業のトップも務めている。これ、一体何のやらせなんですか? って。事前に誰が決まるかというのを、一応公募の体をしているけれども、裏でそういうことをやっていたっていう話はすごく似ていますよ。同じ線上にある話ですね、これね。どれだけ目が曇ればそのようなお答えになるのか、全く理解に苦しみます。

 

総理大臣は関係大臣と協議すること、本法案にもそう書かれています。大臣も含め、関係大臣とは協議をしなきゃいけない、その内容についてはってことだと思うんですけど、これ、総理大臣が「絶対にこれは認定したいんだ」ということに対して、もしも大臣御自身が、「いや、それはやめておいた方がいいよ」と思えることはちゃんと総理大臣に言えますか? 「やめた方がいい」って。いかがでしょう。

 

○国務大臣(梶山弘志君)
こういった仕組みの中で、総理が個別の案件についてそういうことを申されることはないと考えております。

 

○山本太郎君
そういうスタンスだから、森友も加計も、真相究明を一個も前に進めないっていう姿勢でここまで引っ張ってきたんでしょうね。

 

国家戦略特区で他大臣との協議で没になった案件幾つありますか? っていうふうに問い合わせたんですよ、質問するということでね。でも、どうせ答弁むちゃくちゃ長くなるから私が言いますけれども。これまでに、関係大臣の出席の下で行われた調査審議により特例措置の実現が取りやめになった事例はありませんと、国家戦略特区で。没になったことがない。つまり、他大臣は物言いは付けないって話ですよ。お友達案件であったとしても、総理に対してはっきり物が言えるわけがない。戦略特区見たら分かるじゃないですか。

 

えこひいき案件、どうやって防止するんですか? って尋ねたら、有識者会議の名前出してくるんですね。本法律案での有識者会議は、法文上にもその存在は記されていない。あくまでも、上げられた計画に対して専門的視点、知見を、内閣総理大臣が認定を行う際の参考とするための存在であると。有識者会議自体が案件を絞り込んだり、予算をこちらに付ける、あちらには付けないというような審査や判断を行わない、法律上の権限もない、本法案での有識者会議はあくまで予算実務上の措置あるいは取扱いでしかない。

 

一方で、国家戦略特区では、それによって地方公共団体に新たな権限や特例が設けられるから、諮問会議という存在についても法文上位置付けられ、調査審議し、総理にも意見することまで法律上記されている。

 

何が言いたいか? 国家戦略特区でさえ友達に特例を認めるための巣窟になっている状態ですから、本法案の有識者会議がまともに機能すると考えるのは、まさにお花畑以外、言いようがないんですよ。

 

本法案では、規制緩和、特例が絡まない分、戦略特区よりも簡単にお友達案件にお金を横流ししやすい仕組みだと言えます。もちろん、予算には限りがあります。その範囲で地方のお仲間に小遣いをばらまくには非常に使い勝手がいい仕組みとも言えると思います。

 

様々に形を変えたお友達へのばらまきが可能、余地のある法律、それを進める政治の存在は、一極集中是正などできないばかりか、この国を終わらせることを加速させるだけ。いつまでそんなことをやるんですか。この国をつくり直すチャンス、やり直すチャンスって、もうそう多くないと思いますよ。そろそろ本気で取り組まないと取り返しが付かないんじゃないでしょうか。

 

大都市への人口集中は是正されなければならない、地方への衰退を食い止めなければならない、そういう観点から、本法案について修正を提案させていただきます、後ほど。

 

本法案1条から3条はすばらしい内容だと思います。そのまま残します。4条から14条は大幅に条文をカットします。つまり、一極集中の是正に総理の認定も有識者会議もコンソーシアムも、全て必要ない。それに係る条文は全てカット。

 

で、どうするか? 地方の大学に進学し、卒業後5年間その地方で就職する者は、教育費は国が全額負担、就業、修学期間は住居費用の三分の二を国が負担。一方で、東京の大学の学費はこれまでどおりとし、東京の大学への定員の削減は行わないものとすると。地元が東京を含む三大都市圏の者、その者が地元で進学する場合、国による学費の負担については全額とはせず、人口規模によってその負担率を法案成立後に定めると。ただし、地元が東京を含む三大都市圏の者、その者が地方に転入し、その地方の大学に進学、就業する場合には、教育費は国の全額負担、住居費は国の三分の二負担とする。

 

これぐらい大胆な施策を行わなきゃ、これまでどおり東京を始めとする三大都市圏に当然人は集中しますよ。地方衰退していくだけ。それを防ぐには大胆に、地元にいると得をするんだ、地方に行くと得するんだということをはっきりと位置付ける必要がある。本法案の予算70億円程度で得をするのは一部の大きめの都市の一部の人々、利害関係者のみ。きらりと光るどころか、一部の者が黒光りするだけで終わりです。大臣、このアイデアいかがでしょうか?

 

○国務大臣(梶山弘志君)
これから採決を図るものでありますので、コメントは差し控えさせていただきます。

 

○山本太郎君
せめてビジョンぐらい描いてほしいですよね、この法案の採決があるからどうのこうのというよりも。

 

教育の無償化、これずっと声高に言ってきたの、皆さんじゃないんですか。でも、結果どうなりましたっけ? 努力規定、努力義務ぐらいにトーンダウンした上で、奨学金出世払いとか。出世払いといったら実質的に払わなくていいんですけど、政権側が言っている、自民党側が言っている出世払いって、後で払わなきゃいけないんですよ。出世払いって言わないんですよ、そういうの、奨学金に関してね。

 

とにかく、この状態を打破するためにも、是非委員皆さんの御賛同をいただきまして、私の修正案にお力をお貸しいただきたいと思います。残りはまた続き、後ほどの趣旨説明の中で言いたいと思います。ありがとうございます。

 

 


 

【修正案趣旨説明】

 

○委員長(柘植芳文君)
他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案の修正について山本君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本太郎君。

 

○山本太郎君
自由党共同代表、山本太郎です。私は、地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりです。これより、その趣旨について御説明いたします。

 

本法律原案は、東京一極集中是正に向けた他の施策と併せ、2020年時点で地方、東京圏の転出入者数の均衡を目標とし、我が国における急速な少子化の進行及び地域の若者の著しい減少により地域の活力が低下していることを問題として認識した上、地域における若者の修学及び就業を促進し、地域の活力の向上及び持続的発展、地方創生の充実を図ることを目的としています。

 

原案には基本理念として、地域における若者の修学及び就業の促進は、国、地方公共団体及び大学の相互の密接な連携並びに事業者の理解と協力の下に、若者にとって魅力ある修学の環境の整備及び就業の機会の創出を図ることを旨として行われなければならないこと等を定めており、このような本法律原案の目的、理念そのものは否定しません。しかし、その目的を達成する手段として、的外れなものが散見されるのが本法案の特徴です。

 

地域における大学振興・若者雇用創出のための交付金制度を創設、ほんの一握りの限られたコンソーシアムしか享受できないシステムで、一体どうやって一極集中是正し、地方衰退食い止めることができると言うんでしょうか。

 

地方公共団体による大学、事業者の選定や国の認定の手続において、明確な基準を設けるとしたところで、選びたい相手に合わせた恣意的な運用がなされ、加計学園問題のような公平性を疑われる結果を招きかねません。そもそも、若者を呼び込む施策と言いながら、交付先はあくまで地方公共団体です。同じ予算を使うのであれば、修学や居住に係る費用負担に苦しむ若者をもっと広く直接支援すべきではないでしょうか。

 

二本目の柱である東京23区内の大学の定員抑制については、18歳人口が減少する中で、東京23区への学生の集中が進んでいることを理由に実施されようとしていますが、東京の大学の定員を現状維持にとどめることで地方の大学に行く学生が増えるという根拠もないばかりか、この目標達成の一環として平成28年度から厳格化された大都市圏の大学の定員超過の抑制策では、平成28年、29年の合計実績として、東京圏の私立大学で約3500人の超過数を減らしたものの、その方々が地方大学に進学したのか、東京で就職したのか、追跡も行われず、本当の意味で効果があったかを測ることは不可能です。

 

このような方策を行っても、一部で少しばかり減らしたが、それを大きく上回る転入の状態は続いており、大目標である東京圏への転入超過抑制ははるか遠く、全く届かない現実です。総務省の最新の調べで、東京圏の転入超過は22年連続で増加、2年ぶりに前年数を上回る状況で、減らすどころか大幅に増えていることが分かります。思い付きのような定員超過の抑制策により、東京圏の大学入試が急激に難しくなり、受験しても先が全く見えないといった深刻な副作用、学ぶ権利が奪われるような事態が多数報告されています。

 

政府は、この方策の結果について、そこから生み出されたひずみをしっかり検証し、不利益を被った人々への救済策も併せて考えるべきですが、それさえも全く行わず、本法案では、東京23区の大学の定員抑制を10年間もの間実施するといいます。この2年間で実施された国の失策で人生を狂わされた受験生やその家族のような被害が本法案により大規模に広がるのは火を見るよりも明らかであり、やるべきではありません。

 

本法案では、既に実施している奨学金の返還支援制度を全国展開していくことなどが含まれることはいい部分と言えますが、若者を直接支援する施策を大胆に一層充実させていくことが必要な現状を鑑みると、本法案ではその部分がかなり弱く感じます。地方の衰退を本気で止めるならば、少子化問題の根幹部分ともリンクしながら、どう地方と結び付けるかの打開策を打ち出すことが有効ではないでしょうか。

 

大学を卒業し就職しても、奨学金の返済に苦しみ自己破産に追い込まれる若者が後を絶たないこと、ハウジングファーストと言われるように、人が生きていくには、まず安定した基盤としての住まいが何よりも重要でありますが、住居を確保する上で非常に高いハードルが幾つも存在すること、それらをカバー、フォローする施策が最低限必要と考えますが、全くそうなっていません。

 

例えば、若者が地元や地方の大学に進学し、卒業後5年間その地域で就業することを前提に、大学の入学金、授業料等教育費は免除、修学、就業において住居費用の三分の二を国が支援するなどして、長期にわたり若者が地域の担い手として定着していただくための誘因となる大胆な施策が今こそ必要です。地元で暮らせば生活がしやすい、地方に行けば生活がしやすい、これがはっきりと示されなければなりません。

 

そこで、修正案では、地域における大学振興・若者雇用創出のための交付金制度等に関する規定を削除すること、特定地域内学部収容定員の抑制等に関する規定を削除すること、地域における若者の修学及び就業を促進するための施策の例示として、地域における若者の修学及び居住に係る経済的負担の軽減を追加することとしております。

 

以上が修正案の趣旨であります。何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

 


 

【反対討論】

 

○山本太郎君
自由党共同代表、山本太郎です。地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律案について反対の討論を行います。

 

この法律案を初めて見たとき、政府は問題に対する対処法を根本的に間違えていると思いました。日本の地方大学を振興させ、若者が地方に集い、地方の活性化を実現するには、まずは、もっと財政出動、公的支出を増やさなければならないことは当然の話です。

 

しかし、本法案では、その部分が完全に抜け落ちており、一部の者で分配されて終わってしまうような仕組みであり、これまでよりも更にお友達案件に便宜を図りやすい法案になってしまっています。

 

日本は、一般政府総支出に占める公的な教育支出の割合が先進国との比較でも低いことが明らか。2014年時点で公的な教育支出の割合は、OECD35か国の平均一一%に対して日本は8%、下から6番目。同じく対GDP比で大学など高等教育機関に対する総教育支出に占める公的支出の割合は、OECD加盟国平均の70%に比べて約半分の34%、下から2番目。一方で、教育支出の家計の負担割合を私立大学でOECD比較すると、加盟国平均が22%であるのに対して日本は51%、上から2番目と極めて家計での負担が大きい。先行投資でもある教育に対して圧倒的に公的支出が少ないどけち国家では、国の将来に成長はありません。

 

本法案では、学生に対してではなく、産学官連携のコンソーシアムをつくった地方自治体に対して国の交付金を配分する内容が定められております。これでは、直接学生にお金は回らず、家計の負担は軽減されません。

 

少子化問題を理由に衆議院解散までした内閣が、少子化問題と地方の衰退を同時に打破することにつながるチャンスをこれまでどおりの一部の者だけが黒光りする法案内容にしてしまう面の皮の厚さが許せません。地方で暮らせば生活が楽になる、地元で暮らせば生活が楽になる、都会にいるよりも経済的に楽、そうなるような手当てを行わずにどうやって地方に人を集められるというのでしょうか。

 

総理案件や自分たちに近しい者を優遇するいわゆるお友達案件防止の役割を果たすのは有識者会議であるというような趣旨の答弁もありました。本法案での有識者会議の扱いは、審査や判断は行わない、法律上の権限もない存在、国家戦略特区のように規制緩和に影響を及ぼさない分、その扱いは軽くされています。

 

国家戦略特区でさえ利益相反が疑われる事柄であってもスルー又は利益相反行為に協力的な状態であったものを、本法案での有識者会議がどうブレーキを掛けられるというのでしょうか? 何度も同じような手口を繰り返し、国民をばかにするのはやめていただきたい。

 

23区の大学の定員抑制策は、今まで以上に東京圏における大学受験戦争を激化させ、若者たちが一生を左右する大学進学のチャンスを奪われかねないことは質疑で説明しました。政府は、安倍総理肝煎りのきらりと光る地方大学という一握りの存在ではなく、まずはどうしたら学生一人一人が輝くかを冷静に考える必要があります。

 

教育無償化の充実と家賃補助などの施策、若者本人への給付、支援を手厚くする、少子化問題と地方衰退の問題を大胆に絡めた上で地方の発展を考える、これこそが地方創生の一翼を担う施策ではないでしょうか? そのような施策を主体に提案されている法案であれば賛成もできます。しかし、本法律案は、真の地方創生や若者支援とはならない、偽りの施策が中心になっている。よって、断固反対と表明し、討論を終わります。

 

 




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