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資料① 資料②
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○山本太郎君 ありがとうございます。自由党、自由党の共同代表、山本太郎です。

野党時代には大反対していた自民党が政権を握った途端に手のひら返しで大賛成のTPPについて、会派を代表して御質問いたします。

TPPの肝といえば何でしょうか。ISD条項、TPPの中でも一番危険な部分と言われています。複雑で大変難しいパートだと思います。是非、テレビを見ている中学生の方々にも、そして山本太郎にも理解できるように、分かりやすく短く答弁いただけると助かります。

そもそものお話をお聞きいたします。なぜISD条項が作られたんでしょうか。

 

○国務大臣(岸田文雄君) ISDS条項ですが、これは、投資受入れ国による投資関連協定違反に当たる不公正な待遇によって投資家が損害を受けた場合に、中立公正な国際仲裁で解決を図るために、これは様々な投資関連協定において今日まで設けられてきているものであると理解をしています。

 

○山本太郎君 ありがとうございました。

企業や投資家などが発展途上国で商売をやるために進出をした、ほかの国に。しかし、進出先の国の法律がしょっちゅう変わったり不安定な政治などが原因で損をしてしまった、巨額の損失が生まれたなどした場合、裁判所のようなところ、いわゆる国際仲裁機関に訴えることができるように作られたのがISDS条項だと、そのような感じだと思いますね。

ISDS条項で日本が訴えられることというのはないんでしょうか。教えてください。

 

○国務大臣(石原伸晃君) ただいま外務大臣から御答弁させていただきましたけれども、今の山本委員の御心配は提訴の御心配ということだと聞かせていただきました。

我が国はこれまで、WTO等々に関しましても、ISDSのある既存の協定に基づく義務に違反するような措置、すなわち海外から、ルールを決めておいたのに後からルールを変えるというようなことをやったことがございませんので訴えられたことはございませんし、また今後も必要な規制を行えるような措置、先ほど遺伝子組換えの問題についても議論がございましたけれども、これは確保をしっかりしております。

したがいまして、TPP協定に違反する措置をとることはございませんし、そうしたことから、今後とも我が国がISDSによって相手企業から訴えられるような事態は発生しづらいものであると認識をしております。

 

○山本太郎君 ありがとうございます。

今まで日本はISDSで訴えられた、訴えられたことがないというお話でした。これ当たり前の話なんですよね。説明します。(資料提示)

フリップにもありますとおり、日本は過去にもISDS条項が入った協定を様々な国々と結んでいます。そのほとんどが発展途上国、いわゆる新興国です。基本的に、協定を結ぶ場合、相手側、つまり途上国側が期待するのは日本からの投資が入ってくることですよね。

例えば、タイやラオス、カンボジア、パプアニューギニア、ミャンマーやモザンビークなど、途上国側の企業が日本に投資を行い、日本で手広く商売をやったところ、法律や制度に不備があるから損をしたじゃないか、ISDSを使って日本を訴えるなど考えられないでしょう。事実、今までそのようなことはなかった。なぜなら、今まで日本は常に途上国側に投資をする立場だったからということですよね。相手側から訴えられることを基本的に想像していないISDSなんですよ。

しかし、今回は違いますよね。今回のTPPは日本側だけが投資するという話じゃないよって、お互い投資を受け入れ合いましょうねという話ですもんね。その中でのISDS条項はこれまでの状況とは根本的な違いがあるということを政府はすっ飛ばして説明している。これからは、日本が投資をするだけでなく、投資を受け入れる側にもなる。アメリカに存在する巨大企業、カナダ、ニュージーランドなどの企業が日本を訴えることが可能になる。これ初めてのことなんですけど。今まで無敵だったから大丈夫って、話、全然違うじゃないのって。

アメリカにある巨大企業たちがISDSを悪用してどのような理不尽な振る舞いをしてきたか、分かりやすい例を出します。余りにも有名、南米エクアドルでのお話。そこで石油開発事業を行ったアメリカ企業シェブロンの子会社、大規模な環境汚染を引き起こした。これに対して、現地住民はこの会社に損害賠償を求めて訴えた。エクアドルの裁判所もこれを認めて、損害賠償を命じました。

環境汚染、権利の侵害や不法行為などがあれば、そこに被害者があったならば救済されるのが当然ですよね。これはどの国の民法でも認められている当然の権利、住民にとってはこれ憲法上の権利でもあります。ところが、シェブロンは、この出された判決が不服と、アメリカとエクアドルとの間で結んでいた投資協定を根拠にISDSを使い、第三者が判断するいわゆる仲裁廷にエクアドル政府を訴えた。結果どうなったか。この仲裁廷は会社側の主張を認めた。エクアドル政府に対して損害賠償を命じた判決の執行停止を命じた。これ、ひどくないですか。

 大規模な汚染つくり出した企業は許されたって、損害賠償なくてもいいって判断までされた。理由は何なんだと。以前に会社とエクアドル政府との間で結んだ合意の中、環境的責任を問わないと約束をしたことが根拠だと。要は、環境汚染引き起こしてもオーケーなんだ、問題ないんだってことにされちゃったって。つまり、エクアドル国民の憲法上、民法上の権利すら否定したという話なんですよね。

政府が勝手に私的な企業と結んだ約束が、場合によっては国の法律すらひっくり返す。国の法律さえひっくり返すことができるのは、その国の裁判所ではありません、海外の第三者がジャッジする仲裁廷。国の法律さえひっくり返すことを決められるのは、その国とは関係のない外国人の弁護士、外国人の仲裁人。

ISDS、主権侵害そのものなんですよ。そのことをよく自民党の皆さんは野党時代、御存じだったはずですよ。TPPは国の主権が奪われる、TPPは日本文明の墓場、そんな発言をしていた人間たちが現在政権の閣僚を務めているって。政権取った後、手のひらを返してTPP大推進。恥を知るという意味分かりますかね。国家の私物化をやめていただきたいんですよ。

ISDSは、海外に進出した企業や投資家が合理的な期待を得られなかった場合、想定していた利益が得られなかった場合、途上国のみならず進出先の相手国政府に損害賠償を求めることができる。ざっくり今のを言うと、ISDSは、俺たちがもうけられなかったのはおまえたちの国の仕組みが悪いからだろうって、賠償しろよ、国内法変えろというような、悪質なクレーマーのようになってしまっている現状がある。

ISDSにより訴えが起こされた場合、それを裁くのはそれぞれの国の裁判所ではないことは何度も言っております。紛争を解決する手続を国際仲裁機関が行う。問題ごと、紛争ごとに、それをジャッジする仲裁廷が立ち上がる。

お聞きします。一番多く訴えを処理してきた国際仲裁機関はどこでしょうか。

 

○政府参考人(山野内勘二君) お答え申し上げます。

それはICSID(イクシッド)と呼ばれているところでございまして、投資紛争解決国際センターでございまして、二〇一五年の例を申し上げれば、投資仲裁のうち約三分の二をこの投資紛争解決国際センターで行ったというふうに承知しております。

 

○山本太郎君 ありがとうございました。世界銀行傘下の仲裁廷、ICSIDというところで行われたものが一番多いと。

投資家の訴えに対して判断を下すのはICSIDの仲裁廷。仲裁廷では三人の仲裁人によってジャッジされます。じゃ、誰が仲裁人を選ぶんだ。訴えた側、訴えられた側、それぞれ仲裁人を任命、そして仲裁裁判所の長となる三人目の選出は、訴えた側、訴えられた側の双方の合意、又はそれぞれが選んだ仲裁人の合意で選ぶそうなんですけれども、元々意見が対立していますから、三人目選ぶの難しいですよね。調整できなければ、このICSIDの事務総長が選出すると聞いています。

仲裁人、それぞれ選ぶ、任命するといったって簡単な話じゃないですよ、誰でもいいわけじゃないですから。国際法に詳しくて、似たような国際的な係争案件にも直接関わったことがある人でないと対応できませんよね。ICSIDに既に登録している弁護士などの専門家の中から仲裁人を選ぶことになるそうです。お聞きします。

ICSIDに登録された日本人の仲裁人、何人いらっしゃいますか

 

○政府参考人(山野内勘二君) この国家と他の国家の国民との間の投資紛争の解決に関する条約の下では仲裁人名簿が設けられておりまして、これに登録されている日本人は四名でございます。

 

○山本太郎君 四名、ありがとうございます。

今や政治をコントロールしているのは企業だとも言われています。組織票、企業献金などで企業の代理人を議会に送り込む、まさに代理人を買う、政策を買うといった状況です。日本で分かりやすく言うならば、自民党と経団連みたいな関係なんですかね。

皆さん御存じでしょうか、プロフィッティング・フロム・インジャスティス、不正義によって利益を得ることというタイトルのレポート。ヨーロッパで企業によるロビー活動が政策や政治をゆがめないように調査し、監視し、民主的で社会正義にかなった政策提言を行う学者や専門家で構成される二つのNGO団体が共同で行った投資仲裁に関する調査結果が書かれているレポート、プロフィッティング・フロム・インジャスティス。ここでは、先ほどの国際仲裁機関の仲裁人となる弁護士が、仲裁人クラブあるいは投資仲裁村とでも言うべき狭いグループの人に限られてしまっている状況、そしてそのような投資仲裁村が自らの利益を拡大する手段として様々な投資協定にISDS条項を設けさせるため働きかけている状況が、詳細かつ克明に報告されています。

そこに書かれているのは、係争額、係争額が上がれば上がるほど仲裁廷の仲裁人は物すごく限られた弁護士が関わるということ、係争額が一億ドル、一億ドルを超えてくるとその限られた中の十五人が六四%関与する、係争額が四十億ドル以上、四十億ドル以上になってくるとその限られた中の十五人の七五%が関与する、まさに特定の人たちで事件を処理するという仲裁村、仲裁人クラブというのが存在する。

このような欧米人サークル、先ほども言っている仲裁村、仲裁人クラブの中に、国際仲裁廷で何度も戦ったことがある、そんな経験のあるベテラン、即戦力となる人、日本の国益を代表できる弁護士さん、日本人がいるかという話になると思うんです。

先ほど、ICSIDに仲裁人として登録されている人たちは四人いると言いました、日本人で。実際にこの方々が過去に仲裁人に選ばれ現場に立たれた回数、教えてください。

 

○政府参考人(山野内勘二君) ICSIDの条約の下の仲裁において、現在までに仲裁人を務めた日本人はいらっしゃいません。

 

○山本太郎君 いらっしゃらない。始まる前から負けているじゃないかって。日本人の仲裁人は現場に立った経験がないって、初めてのお使い、ここでやるつもりですかって、ぶっつけ本番ですかって。

仲裁廷では、安倍政権お得意の問題ない、それには当たらないなんて通用するんですかね。このISDSで訴訟になり、負けたとしても、もう一回訴えられないよって、つまり、上訴ができない一発勝負。こんなばくちのような制度で、安全性担保していると胸張って大丈夫なんですかね。これ、一発勝負で大丈夫ですか、何かありますか。

 

○国務大臣(石原伸晃君) 先ほど岸田外務大臣が御答弁させていただきましたけれども、日本が訴えられていないということは、日本の弁護士の方が働く現場がなかったということだと思いますし、委員の御指摘は、これまでのISDSと同じく、上訴することができなくて一審制であると、こういうことに不安をお感じになられていることだと思いますけれども、その点は、この仲裁裁定を信用しなければそういう議論になるんですけれども、そこはこれまでの事例を見ても信頼に足り得ると私どもは考えておりますので、これと同じことを認めているというふうに御理解いただきたいと思います。

 

○山本太郎君 もう本当に勘弁してください。少数会派の時間を削るような、聞いてもいないことに答えるのはやめていただきたい。

あのね、一審、一回しか勝負できないといっても、そこに対する、何といいますか、カバーできることがあるんだということもたまに言われているんですよね、衆議院の議論では。どういうことか。TPP委員会というところに、要はその仲裁廷での意見が分かれてしまった場合に、一度TPP委員会というところにそれが投げられるんだという話なんですよ、関連文書だったりいろんなものの解釈に関する中身を。各国の代表が集まり、全会一致、九十日ルールという下にやらなきゃいけないんです。全会一致なんて無理だろうって。結局、じゃ、その仲裁人村にまた戻るんだぜという話なんですよね。そういう話を多分、やり取りとしてできればなと思っていたんですけれども。

じゃ、その先に行きたいと思います。

TPP第九章、投資の章のお話をさせてください。投資の章には何が書かれていますかということなんですけど、何が書かれているか。例えば、自国の企業と同じ扱いを認めなさいよという内国民待遇、公正でちゃんと国内企業とも釣り合うような最低限の待遇を与えなさいねという公正衡平待遇、外国の投資家が期待していた利益を阻害するような行為は駄目だよというような間接収用、ほかにも収用など、つまりは投資家をいかに守るかということが書かれているのが投資の章なんですね。

投資家の保護に熱心なことはよく分かったんですけれども、投資の章には健康や環境などに影響を及ぼす行為に対して歯止めとなっているような条文がありますか。これ、条文読まないでください、時間がもうないので。どちらかというと、その条文はどこにあるのか、第何条の幾つだということを教えてください。

 

○政府参考人(山野内勘二君) 投資の章、第九章の第十六条で、投資活動が環境、健康その他の規制上の目的に配慮した方法で行われていることを確保するために、投資章に適合する措置であれば、締約国が必要な措置を採用、維持、又は強制することを妨げるものと解してはならないというふうに書いておられます。

今議員御指摘のとおり、第九章の第四条、第五条、第十条、さらに附属書九のBにおいて、環境、健康に関するものを含む国家の正当な規制権限について規定しております。

 

○山本太郎君 御丁寧に読んでくださいましたね。ありがとうございます。

今フリップが出ています。一番その歯止めとなり得るような条文が書かれているのが第九条、第九・一六条、九・一六とここでは呼ばせてください。これが健康や環境を守るための条文と言われている九・一六。日本の政府が出している意訳文をボードにいたしました。

これには何が書かれているのかというのを私からもざっくり言います。健康や環境などに影響があるような事業や活動があった場合、日本側がそれを止めるための手段を講じても違反にはならないということが書かれていると思います。間違いないですよね。ところが、この条文にはそれを根底から覆すようなトラップが存在している。フリップの色が変わっている部分、分かりますかね、括弧の中ですね。

括弧部分をピックアップしたフリップを出してください。この章の規定に適合するものに限る。」と書かれてあります。の章とは何だ、投資の章です。健康や環境に関する措置は投資の章の規定に適合するものに限るということなんですね。要は、投資の章違反でなければ投資の章の違反として扱われませんと言っている。つまり、違反しない限り違反じゃないって、当たり前の話でしょう。何書いているんですか、これ。何も言っていないのと同じなんですね。全く無意味なことを言っている条文だと全ては投資の章の規定に違反しなければ問題がない。

つまり、投資の章やほかの条文と照らし合わせてみて、内国民待遇や収用、公正衡平待遇などに違反しないという条件付、限定付きで健康、環境に関する規制を掛けることを許してあげるという代物になっちゃった。逆に言えば、投資家の保護が最優先、それに反するようなことは、たとえ健康、環境に影響があっても規制することは認めないという話なんですよ。この括弧内の一文によってもう歯止めが失われた、無効化されたぞって。

この括弧内の文言、元々なかったんじゃないですか。これ誰が付けろって言ったんですか。交渉の中でどの国がこれを提案したんですか。その国名を教えてください。石原大臣ですかね、これ。

 

○政府参考人(山野内勘二君) この特別委員会で何度も答弁させていただいていると思いますけれども、交渉の経緯につきましては、これ、先方との関係や我が国の手のうちをさらすというようなことになりかねませんのでそこについてはコメントを差し控えたいと思います。

 

○山本太郎君 答えてもらっている答えも違うし、そして大臣も答えてくれない。だとするならば、このTPPに一番詳しい人に答えてもらうしかないじゃないですか。甘利さんでしょう。来てもらいましょうよ。

 委員長、本委員会に甘利前TPP大臣、出席を求める、そしてこの九・一六条の中身に関して、どのような審議が行われたのか、どのような過程があったのかということを知る文書を出していただきたい、それを理事会で諮っていただけますか。

 

○委員長(林芳正君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

 

○山本太郎君 巨大企業に日本が訴えられたとして、それ支払うの誰ですか。国税ですよ、税金ですよ、皆さんからの訴訟を受けた事柄に関する法律や制度、これ変更を余儀なくされる。だって、同じような件があったらまた訴えられるから国内法を変えられちゃいますよ。

司法制度も海外企業に壊され、生活や安全が脅かされるのはこの国に生きる人々です。国の主権を差し上げるようなこのTPP、脱退以外あり得ないと申して、今日の質問を終わります。

ありがとうございました。




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